2026年08月31日
IT運用、属人化していませんか?
~次世代運用プラットフォームで
解決する課題とは~
IT運用の属人化は“経営リスク”として説明できますか?
情シス部門やIT運用責任者の方であれば、一度はこの課題に直面したことがあるのではないでしょうか。
「特定の担当者がいなければ、トラブル対応が進まない」
「急な休暇や退職により、運用が滞る」
こうした状況は、多くのIT運用現場で見られる課題の一つです。
ITインフラの複雑化が進む中で、アラート対応や障害判断が個人の経験やスキルに依存するケースは少なくありません。その結果、対応品質のばらつきやナレッジの継承不足といった問題が生じやすくなります。
運用担当者の負荷が特定の個人に集中すると、その影響はチーム全体の運用品質や事業継続リスクへと波及します。
また、担当者不在時にはナレッジ共有の不足により対応が遅れ、結果としてサービスレベルの低下を招くケースも見られます。
本記事では、IT運用の属人化がもたらすリスクを整理したうえで、その背景にある構造的な課題、さらにAIOpsや運用自動化、具体的なソリューションの考え方について解説します。
IT運用の属人化がもたらすリスクとは
IT運用の属人化は、複数の要因が絡み合って発生します。
JSOL「IT運用の属人化が引き起こす構造的な課題」
IT運用の属人化は、単なる現場課題ではなく、サービス品質やコスト、さらには事業継続性にも影響を及ぼすリスクとして捉える必要があります。
アラート対応の属人化が招く具体的リスク
ITの運用現場で顕在化しやすい課題の一つが「アラート対応の属人化」です。現在のIT運用では、多種多様なアラートやログが日々膨大に発生します。これらを適切に分析し、迅速に対応することが求められますが、実態は以下のような状況です。
モデルケース:属人化状態で起こり得る運用トラブル
たとえばベテラン担当者が不在になった際、重要アラートの判断や対応手順の確認に時間がかかり、復旧対応が遅れるケースがあります。原因は担当者しか理解していなかった複雑な監視ルールと障害対応手順の属人化でした。
このような状況では、担当者不在時の対応遅延だけでなく、サービス品質や事業継続への影響も生じやすくなります。
分析品質のばらつきと意思決定の難しさ
従来のIT運用では、アラート対応から原因特定・復旧までのプロセスが担当者の経験や判断に依存しやすく、対応品質やスピードにばらつきが生じます。
こうした運用プロセスの違いを整理すると、以下のようになります。
AIOpsや運用自動化を活用することで、アラート分析や一次対応などのプロセスを標準化・自動化し、対応品質の均一化と対応時間の短縮が期待されます。
IT運用において重要となるのが、障害の根本原因分析です。
複雑なシステム環境下では、単なるアラートの検知だけでなく、障害の影響範囲や連鎖的な問題を正確に把握することが求められます。しかし、
● 担当者ごとに分析手法や経験に差があり、分析結果や対応方針にばらつきが生じる。
● 複雑なシステムで複数の原因が絡む場合、判断に迷い時間がかかる。
● 誤った分析に基づく対応で障害が長引くこともある。
こうした課題は、対応品質のばらつきやサービス品質の低下につながる可能性があります。
技術的背景
複数のシステムやアプリケーションが絡み合う環境では、単一のアラートだけを見て対応判断するのは困難です。例えば、ネットワーク障害が原因でアプリケーション監視にも異常が出る場合、その相関関係を理解しなければ原因の把握に時間がかかることがあります。これを人手のみで行うには一定のスキルや経験が求められるため、属人化が生じやすくなります。
増大する運用負荷と改善遅延の現実
ITシステムは年々複雑化し、運用負荷が高まりやすくなっています。
具体的な場面のイメージ
たとえば、日々のアラート確認や障害対応に追われるなかで、監視設定の見直しや対応手順の更新、ナレッジ共有が後回しになるケースがあります。その結果、同じような問い合わせや障害対応が繰り返され、運用改善に着手しにくい状態が続くことがあります。
デジタル基盤の拡大から見る、IT運用見直しの必要性
これらの課題は、個別に運用を改善するだけでは解決することが難しく、運用体制や情報管理の構造に起因する課題として捉える必要があります。
総務省「令和7年版 情報通信白書 概要」では、デジタル領域が社会生活や企業活動において重要な基盤として広がっていることが示されています。企業活動におけるデジタル活用が進む中で、ITシステムの安定運用は、事業継続やサービス品質を支える重要な要素になっています。
一方で、企業のIT環境ではオンプレミスとクラウドが混在し、監視対象や運用データが分散しやすくなっています。監視ツールやログ管理ツールが個別に導入されている場合、情報が分断され、全体状況の把握や原因の切り分けに時間を要するケースもあります。
このような背景から、従来のように担当者の経験や人手に依存するだけでなく、運用データを一元的に把握し、判断や対応のプロセスを標準化していくことが重要になります。
AIOpsと運用自動化による運用改善の考え方
前章で整理した属人化の課題に対して、近年はAIOpsや運用自動化の導入により、運用の標準化・効率化を図る動きが進んでいます。
AIOpsの基本的な仕組み
AIOpsは、AI技術を活用してIT運用データを分析し、アラートの相関分析や原因把握、対応方針の検討を支援するアプローチとして活用されています。従来は担当者の経験や判断に依存しやすかった運用業務を、データに基づいて標準化・効率化しやすくする点が特徴です。
AIOps活用の基本的な流れ
1. 監視ツールやログシステムから運用データを収集する。
2. 発生したアラートや運用データの関係性を分析する。
3. 原因候補や影響範囲の把握を支援する。
4. 必要に応じて、Runbookなどにより定型作業や一次対応の自動化につなげる。
運用自動化の具体的な適用例と効果
注意点:運用自動化の導入時に気を付けること
運用自動化を導入する際は、以下の点を事前に整理しておくことが重要です。
● 自動化する範囲や実行条件を明確にする
● 対象システムへの影響範囲を確認する
● Runbookや運用手順を定期的に見直す
● 運用ナレッジの整理や担当者間の共有も並行して進める
これらを踏まえてAIOpsや運用自動化を活用することで、アラート対応の効率化や対応品質の平準化、障害復旧の迅速化、運用工数の削減といった効果が期待されます。
JSOL「次世代運用による改善効果の全体像」
自社の運用課題に当てはめて検討したい場合は、J-AiZenの詳細もあわせてご確認ください。
JSOL 次世代運用プラットフォーム「J-AiZen」公式サイト
このように、AIOpsや運用自動化は、アラート対応の効率化や運用負荷の軽減、対応品質の平準化を進めるための有効なアプローチです。
JSOL「従来型運用から次世代運用への転換イメージ」
こうした考え方を、ハイブリッド環境の監視・インシデント管理・運用自動化まで含めて具体化する選択肢の一つが、JSOLの次世代運用プラットフォーム「J-AiZen」です。次章では、J-AiZenの特徴を見ていきます。
JSOLの次世代運用プラットフォーム「J-AiZen」の特徴
JSOLの「J-AiZen」は、ハイブリッドクラウド環境の各プラットフォームを統合し、システム全体のマネジメントやガバナンス強化、運用工数の抑制を支援する次世代運用プラットフォームです。
オンプレミス・クラウドを問わず、監視・インシデント管理・AIOps・運用自動化などを組み合わせることで、人に依存しやすいIT運用を、標準化・自動化された運用体制への移行を支援します。
J-AiZenの特徴は、ハイブリッド環境の監視からアラート分析、インシデント管理、一次対処の自動化、必要に応じた運用支援までを、一連の運用プロセスとしてつなげられる点にあります。監視・ITSM・自動化が個別に管理されることで生じやすい運用の分断や連携の複雑化を抑え、既存の運用環境を活かしながら、クラウド対応やAI活用を含む運用全体の標準化・効率化を進めやすくします。
J-AiZenは、数千人規模の製薬・食品企業でも活用されており、監視を軸に、製薬企業ではインシデント管理やAIによるアラート分析、運用自動化、パッチ管理まで、食品企業では運用自動化やパッチ管理まで導入されています。
AIOpsと運用自動化による属人化対策
J-AiZenでは、既存の監視ツールと連携し、膨大な障害アラートを自動集約・相関分析することで、原因特定の迅速化を支援します。アラート対象となるリソースや関連するインシデントチケットを一元的に確認できるため、障害初動対応の効率化にもつなげることができます。
また、過去ナレッジの蓄積・パターン学習による解決策候補の提示や、Run Book Automationによる定型作業の自動化にも対応しています。これにより、担当者ごとの経験や判断に依存しすぎない運用体制づくりを支援します。
3つのプラン
J-AiZenでは、自社の運用体制や支援範囲に応じて、3つのプランが用意されています。
JSOL「J-AiZenのプラン構成と適用イメージ」
自社で運用を担うか、JSOLによる運用代行やコンサルティングまで含めるかによって、適したプランを検討できます。
まとめ
IT運用の属人化は、個人の問題ではなく、運用構造そのものに起因する課題です。
● アラート対応の遅延や抜け漏れ、分析品質のばらつき、運用負荷の集中は、サービス品質や運用継続性に影響する可能性があります。
● 総務省の「令和7年版 情報通信白書 概要」でも、デジタル領域が企業活動の重要な基盤として広がっていることが示されています。
● AIOpsと運用自動化は、属人化を抑え、運用の標準化を進めるための有効なアプローチです。
● JSOLの「J-AiZen」は、ハイブリッド環境の監視、インシデント管理、AIOps、運用自動化を組み合わせ、IT運用の標準化・効率化を支援します。
● 自社で運用するか、JSOLによる運用代行・支援まで含めるかに応じて、プランを検討できます。
これらは、属人化しやすいIT運用を「再現性のある仕組み」へと見直すための視点です。
一方で、自社の状況に当てはめたときに、「どこから手を付けるべきか」「どの範囲まで自動化・標準化すべきか」は判断が難しいケースも少なくありません。そのため、具体的な適用イメージを確認しながら検討することが重要です。
もし現在、
● アラート対応が特定の担当者に依存している
● 運用負荷が高く、改善に手が回らない
● 監視ツールやインシデント管理ツールが分散している
● ツールはあるが、運用全体を見直しきれていない
といった状況がある場合は、運用の見直しを検討するタイミングかもしれません。
今すぐ詳細を確認したい方へ
J-AiZenの詳細情報やプラン構成では、
・自社の運用課題にどのように適用できるか
・どのレベルから導入すべきか
といった具体的な判断材料をご確認いただけます。
自社の運用課題と照らし合わせながら、次の一歩としてぜひご活用ください。
サービスの導入のご相談はこちら
よくある質問(FAQ)
Q1. J-AiZenは、既存の監視ツールや管理ツールと連携できますか?
A1. はい。J-AiZenは、API連携、メール連携、Agent連携、SNMP連携などの連携方式に対応しています。監視・Observability Tool、ITSM Tool、Messageなどの各種ツールと連携でき、AWS、Azure、GCPなどのパブリッククラウドサービスも標準連携対象です。既存環境をすべて置き換えるのではなく、現在の運用環境と連携しながら、監視アラートやインシデント情報の一元管理を検討できます。
Q2. 属人化しやすい運用に対して、J-AiZenではどのような支援ができますか?
A2. J-AiZenでは、監視アラートの一元管理、AIによるアラート相関分析、インシデントチケットの自動起票、Run Book Automationによる定型作業の自動化などに対応しています。
これにより、アラート確認やインシデント対応、定型作業などを標準化し、担当者ごとの経験や判断に依存しすぎない運用体制づくりを支援します。
Q3. J-AiZenのAIOps機能では、どのようなことができますか?
A3. J-AiZenでは、AIによるアラート相関分析により、同じ原因で発生した膨大なアラートを自動で判断・集約します。
また、過去ナレッジの蓄積・パターン学習により、関連するナレッジや解決策の提示を支援します。これにより、アラート対応や原因調査の効率化につなげやすくなります。
AIOps機能は、今後さらに機能を拡充していく予定です。
Q4. セキュリティや運用統制の観点では、どのような機能がありますか?
A4. J-AiZenでは、パッチ管理、セキュアなリモートアクセス、監査証跡など、運用統制を支援する機能があります。
パッチ管理では、未適用のパッチ情報を抽出し、専用ダッシュボードで状態を可視化できます。また、リモートアクセス時の操作を自動で録画・再生できるため、特権IDの利用履歴や、誤操作・不正操作の把握にも役立てられます。