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2025年03月26日

Amazon DataZoneではじめるデータマネジメント(2)

前回の記事ではAmazon DataZoneを利用したデータ発見の流れを紹介し、データ発見性を高めるメタデータ整備の必要性について解説しました。
今回はメタデータ整備についてさらに詳しく見ていきます。
特にデータガバナンス観点で重要となる特殊なメタデータや、異なる部門間のコミュニケーションを円滑にするビジネス用語集について紹介します。

  • 著者情報

    河野 直人、坪内 進史

    ソーシャルトランスフォーメーション事業本部 DX技術部 第1課
    河野直人:
    AWSやDatabricksを利用したデータ活用・AI基盤の構築を担当。元宇宙物理の研究者で、観測データの分析やシミュレーション計算などを経験。Databricks Champion認定。

    坪内進史:
    クラウドやアジャイル、データ活用技術の専門性を活かし、ソリューションの企画・推進やプロダクトマネジメントを担当。直近は、組織におけるデータ活用の自走化を目的とした、データ活用支援を実行中。課長。

ビジネス用語集~データ活用における共通理解のために~

前回の記事ではデータ発見性を高めるためにデータの説明を加えました。
 前回記事:Amazon DataZoneではじめるデータマネジメント(1)

その説明の中に「顧客」というワードが入っていたとき、皆さんは具体的に何を思い浮かべるでしょうか
営業部門であればエンドユーザーや代理店かもしれません。
製造部門であればサプライチェーンの取引先かもしれません。
一口に「顧客」と言っても聞く人によって解釈は様々です。

この課題を解決するにはビジネス用語集を整備し、用語とその定義を統一ことが必要です。
本来であれば、企業のデータ活用方針に沿って、どのような用語を登録し、それぞれの用語をどう定義するかを考え、データスチュワードが中心となって整備を進めていくのが望ましいです。
しかし、組織体制から整えていくのは大掛かりになりますので、まずはスモールスタートとして各用語をきちんと定義するところから始めてみましょう。

Amazon DataZoneでは、ビジネス用語を登録するための用語集の機能を備えています。

各用語についての説明を記載し、テーブル(データアセット)や後述のメタデータフォーム、テーブルの列の説明などにタグのように紐づけることができます。
この機能を利用して、データや項目に対する特徴、分類をわかりやすく表示できます。

メタデータフォームなどでは、用語集の用語を選択肢として利用することで統一した用語になります。
説明欄は1行の概要以外にマークダウン形式で詳細な説明を書くことができます。
ある項目が計算によって求められる値を持っている場合には、計算方法についての説明を書いておくとよいでしょう。

データガバナンスのためのメタデータ整備

データは見つけやすくなった一方で、以下のような課題に直面したことはないでしょうか?

<u style="font-size: 120%;text-decoration: underline; text-decoration-color: green;">「このデータはどこまでの範囲に開示してよいか」</u>
⇒このような課題に対してはデータ利用ポリシーをメタデータとして登録しておくことで解決されます。

<u style="font-size: 120%;text-decoration: underline; text-decoration-color: green;">「質問をしたいときにどこに問い合わせをしたらいいか」</u>
⇒データオーナーやデータ管理者、データ所管部署をメタデータとして登録しておくといいでしょう。

<u style="font-size: 120%;text-decoration: underline; text-decoration-color: green;">「データの更新日時がわからない」</u>
⇒2つのデータを組み合わせて分析する場合、それぞれの更新タイミングも重要です。
2つとも月次更新だとしても、一方は毎月1日朝9時、他方は第5営業日朝9時のようなことがあるかもしれません。2つのデータを組み合わせるには第5営業日以降である必要があります。
データの更新時刻や更新頻度(毎日9時など)を登録しておく必要があります。

このようなガバナンスに関する情報を概要説明に含めることもできますが、それとは分けてメタデータフォームを作成し、表形式で整理することをお勧めします。

各項目(フィールド名)を定義したメタデータフォームを用意してテーブルに付与し、値を設定しています。データ所管部署、データ種別、利用ポリシーの項目についてはビジネス用語集の機能を利用して、あらかじめ決められた選択肢の中から選択できるようにしています。

データソースについては、AWS Glueなどの連携させたサービスからテクニカルメタデータとして自動的に付与されますが、ビジネス的な観点での説明も記載しておくとよいでしょう

まとめ

今回はメタデータ整備について、データガバナンスと用語の観点から詳しく紹介しました。
データオーナーやデータ公開範囲などの情報や用語の定義集を整備することにより、他部署のデータであっても深く理解するための手助けとなるはずです。
次回も引き続き、Amazon DataZoneを用いたデータマネジメントの実践例について紹介する予定です。

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