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ホーム > データ利活用ブログ(あなたのビジネスに最適なデータ戦略を) > データサイエンスとは? 周辺知識までわかりやすく解説!

データ活用

2026年09月15日

データサイエンスとは?
周辺知識までわかりやすく解説!

近年、データサイエンスは、企業だけでなく、幅広い業界で注目されています。多くの大学や専門学校で授業が行われるほか、企業や組織でも運営やビジネスに活かしたいというニーズが高まっています。しかし、データサイエンスの概念や必要なスキルについて理解している人はまだ多くありません。そこで、本記事ではデータサイエンスの基本について分かりやすく解説していきます。

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    著者情報

    JSOLデータ利活用チーム

データサイエンスとは

「データサイエンス」とは、統計学、数学、プログラミング、機械学習の理論を駆使して、大量のデータを分析し、価値ある洞察を得る学問です。
現在、世界では「ビッグデータ」が注目されており、Googleなどの企業はこれを活用して、多くのユーザーに価値ある情報を提供しています。
多くの団体や企業は、日々の活動から膨大なデータを生成していますが、これらのビッグデータをそのまま利用することは難しいため、有益な情報を抽出し、分析や解析を行って価値を生み出す必要があります。
これにより、顧客やユーザーからのニーズや課題を把握し、新しいアイデアを生み出したり、それに対応するための施策を講じることが可能になります。

データサイエンスの定義

データサイエンスの歴史は古く、現在ほど一般的ではなかった 1960年代から、統計学と計算機科学の双方の文脈で類似の概念が議論されてきました。

今日「data science(データサイエンス)」という語が広範に使われるようになった背景としては、デンマークの計算機科学者 Peter Naur(ピーター・ナウア)が 1974年に刊行した著書『Concise Survey of Computer Methods』で、データを処理する手法の一つとして「data science」を用いたことがよく知られています。

なお、「data science」の起源には複数の異説があり、Naur が 1960年代からこの表現を用いていたとする解説や、1996年(または 1997年とする文献もあります)に C. F. Jeff Wu が統計学を含めた意味での "data science" を用いたとする解説などがあります。
デジタルデバイスを通じて様々な分野で収集されるデータは、生のままでは単なる記録(生データ)の集まりであり、そこから直接的に課題や意味を見出すことはできません。データサイエンスは、収集されたデータを分類・モデル化し、パターンや異常値を抽出することで、生データに「業界の課題」や「企業の意思決定に有用な理論的意味」を与えることを目指すアプローチです。

生の(未加工の)ビッグデータを扱う分野には「データ分析」もあります。一般に「データ分析」は、収集したデータから有用な情報を引き出し、意思決定を支援するプロセス全般を指し、仮説構築や課題発見のステップも含むと理解されています(後述「データサイエンスとデータ分析の違い」参照)。つまり、データ分析とデータサイエンスは重なる部分がある一方で、データサイエンスはデータ分析を中核に置きつつ、データの収集・設計・モデル化までを含む、より広い概念として整理されることがあります。

データサイエンスが注目を浴びている理由

データサイエンスが注目を集める理由の一つに、インターネットの普及があります。
特に最近では、ネットサービスやクラウド環境の発展により、オンライン上に膨大なデータが蓄積されるようになりました。
従来はデータを処理し、統計的に分析することにとどまっていましたが、ビッグデータを活用することで、顧客の嗜好や行動を理解し、顧客満足度の向上や業務効率化につなげることができます。これにより、企業や組織の競争力が向上し、ビジネスに大きな影響を与えるのです。

データサイエンスがビジネスにおいて重要な理由

データサイエンスは、ツールやテクノロジーを駆使して、データから意味を引き出すために極めて重要な分野です。
現代の組織はデータに満ちており、自動的に情報を収集して保存できるデバイスが急速に増えています。
例えば、支払いポータルやオンラインシステムは、eコマース、金融、医療など、多くの側面で膨大なデータを集めており、オーディオ、テキスト、画像、動画などの多様な形式のデータが利用可能です。

データサイエンスの歴史とこれから

現在注目を集めているデータサイエンスですが、この学問はどのように発展してきたのでしょうか?
ここからは、データサイエンスの歴史をご紹介します。

データサイエンスの歴史

「データサイエンス」という用語は古くから存在していますが、その意味や内容は時間を経て変化してきました。この用語は、1960年代に計算機科学の文脈で登場し、90年代後半になるとコンピュータサイエンスの専門家が正式に使用し始めました。
当初提案された定義では、データの設計・収集・分析の3つの側面を持つ別々の分野として捉えられていました。そして、学界以外でこの用語が広く使われるようになるまでに、さらに10年を要しました。

データサイエンスのこれから

機械学習と人工知能の進歩により、以前よりも迅速なデータ処理が可能になりました。また、業界の需要に応じて、データサイエンスの分野ではコース、学位、及び職位のエコシステムが形成されました。この分野では、専門知識と部門をまたぐスキルセットが求められるため、今後数十年間で大きく成長すると予想されています。

データサイエンスの用途

ここまで説明した通り、蓄積されたビッグデータをビジネスに有効活用する手法として、データサイエンスは大きな注目を集めています。
では、具体的な分析方法はどのようなものがあるのか、解説していきます。

記述的分析(データの見える化をする)

「記述的分析」とは、過去から現在までの状況を理解する分析です。これは、現在の状況を数値で示す最も基本的なデータ分析方法です。過去のデータを集計し、分析し、グラフ化することでデータを視覚化し、売上やWEBサイトの訪問者数などの数値の異常を検知するために行います。分析技術の難易度は高くありませんが、異常を検知する上で洞察力が求められます。

診断的分析(要因分析)

「診断的分析」とは、過去から現在までの出来事を理解する分析です。記述的分析により異常が検知された場合、その原因を特定し、具体的な対策を考えるために行います。データ間のパターンや関係性などを定量的に扱うことで、データから意思決定に必要な知識を得ることができます。

予測的分析(未来予測)

「予測的分析」とは、現在から将来まで起こることを予測する分析です。先に述べた記述的分析や診断的分析で把握した過去のデータ傾向から予測モデルを構築し、需要や確率を予測するために行います。予測的分析は、在庫数の予測などのオペレーション管理や顧客行動に適したマーケティングに役立つため、コスト削減や売上向上が期待できます。
また、プロジェクトが目標を達成する確率を過去のデータから推定できるため、事業のリスク管理にも応用できます。

処方的分析(意思決定のサポート)

「処方的分析」とは、現在すべき行動を把握する分析です。予測的分析で得られたデータを活用することで、将来予測だけでなく、目標達成に最適な行動や対応を見出せます。これにより、社内の従業員に対して顧客満足度向上やコスト削減などの目標を達成するための最適な行動を指示できるようになります。
また、処方的分析を利用することで、市場における顧客獲得の機会を予測し、効果的なマーケティング施策を実行することが容易になります。

ビジネスにおけるデータサイエンスの応用方法

データサイエンスは、企業の業務手法に革新をもたらしています。具体的にどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

新しい関係・パターンの発見

データサイエンスにより、組織内に存在するパターンや関係性を明らかにすることで、企業は組織を変革できる可能性があります。
また、リソース管理における低コストの変更点を特定し、利益率に大きな影響を与えることができます。たとえば、eコマース企業は、営業時間外に顧客からの問い合わせが急増していることを発見できます。調査によれば、顧客は迅速な回答を求めており、年中無休のカスタマーサービスを導入することで、ビジネスの収益が30%増加するという結果が示されています。
※「年中無休のカスタマーサービス導入で収益が 30% 増加」という具体的数値は、本文中に一次資料の引用がなく検証困難。Microsoft の "Dimensional Research" 等の調査に依拠する記述が類似の記事で見られますが、個別企業で見られる最適値は業種・コンテキストに強く依存します。公開する場合は「出典:Microsoft Dimensional Research, 2017(『Customer Service Experience Survey』)」のように一次情報を明示することを推奨。

顧客満足度の向上

データサイエンスを活用すると、他の手法では見過ごしがちな課題やギャップを明らかにすることができます。購買の意思決定や顧客フィードバック、ビジネスプロセスに関する洞察を深めることで、企業内外の業務やソリューションの革新を促進できます。
たとえば、オンラインの決済ソリューションでは、ソーシャルメディア上で会社に関する顧客のコメントを照合し分析します。分析の結果、顧客は購入のピーク時にパスワードを忘れることがあり、その際のシステムに不満を抱いていることが分かりました。
企業はこれに対処するため、より優れたソリューションを開発し、顧客満足度の向上につなげることができます。

状況変化に応じて最適化する

大規模な企業が、状況の変化にリアルタイムで適応することは難しく、事業活動に重大な損失や混乱が生じる可能性があります。そこで、企業が変化を予測し様々な状況に対処する上で、データサイエンスが役立ちます。
たとえば、トラックを多用する運送会社では、故障が頻繁に発生するシフトパターンやルートを特定し、スケジュールを微調整することで、トラックが故障した際の停止時間を削減します。
また、交換が頻繁に必要なスペアパーツの在庫を保持することで、トラックの修理をより迅速に行うことができます。

データサイエンスの流れ:OSEMNモデルについて

ビジネス上の課題が生じると、通常はデータサイエンスのプロセスが始まります。ここでは、データサイエンティストが実際に行う「OSEMNモデル」の流れを詳しく解説します。

O:データ収集

データサイエンティストは、内部や外部のデータベース、ソーシャルメディア、ウェブサーバーのログ、企業のCRMソフトウェアなどからデータを取り出したり、信頼できる第三者(サードパーティ)のソースからデータを入手します。

S:データ処理(データスクラブ)

データスクラビング(データクリーニング)は、データを所定の形式に整えるプロセスです。これには、欠損データの処理、エラーの修正、および外れ値の削除が含まれます。データスクラビングの例には、以下のようなものがあります。
・日付値の標準形式への変換
・余分なスペースやスペルミスの修正
・数学的な誤りの修正、数値からのコンマ削除

E:データ探索(探索的データ分析)

データの探索とは、データモデリング戦略を立案するために行われる、初期のデータ分析です。
データサイエンティストは、データ視覚化ツールと記述統計を用いて、データを把握します。その後、データを探索し、研究や実装できる興味深いパターンを特定します。

M:モデル構築

機械学習アルゴリズムとソフトウェアを活用し、より深い理解を得て結果を予測し、最適な行動計画を策定します。分類、関連付け、クラスタリングなどの機械学習手法がトレーニングデータセットに適用されます。モデルは、事前に定められたテストデータに対してテストされ、結果の精度が評価される場合があります。データモデルは、結果を改善するために繰り返し微調整されます。

N:解釈

データサイエンティストは、企業やアナリストと協力して、データから得られた洞察を具体的な行動に移します。彼らは、予測や傾向を視覚的に示すために、グラフや図、チャートを作成します。これにより、データの要約が提供され、ステークホルダーが結果を効果的に理解し、実装することが容易になります。

データサイエンスと関連する用語との違い

データサイエンスは、データ関連の職種や領域を網羅する概念です。以下では、それらの違いや特徴を見てみましょう。

データサイエンスとデータ分析の違い

同じ概念を指すこともありますが、データ分析はデータサイエンスの一部といえます。データサイエンスは、データ処理全般にわたる包括的なアプローチであり、収集からモデリング、洞察の獲得までを含みます。
一方で、データ分析は主に数学、統計、および統計的手法に焦点を当てています。また、データサイエンスは組織全体のデータ戦略に関わりますが、データ分析は単にデータを分析することにフォーカスしています。
多くの職場では、データアナリストとデータサイエンティストが協力して共通の目標に向かって取り組んでおり、ここにも違いがあります。
データアナリストは既存のデータを解析しますが、データサイエンティストは新しい手法やツールを使ってデータを処理する方法を構築しています。

データサイエンスとビジネス分析の違い

ビジネス分析とデータサイエンスは類似していますが、各分野でのテクノロジーの使用方法に違いがあります。データサイエンティストは、データテクノロジーを積極的に活用しますが、ビジネスアナリストはITとビジネスのギャップを埋める役割を果たします。
また、データサイエンティストはテクノロジーを使ってビジネスデータを処理し、プログラムの作成や機械学習技術の適用、新しいアルゴリズムの開発などを行います。問題を理解し、問題解決のためのツールを提供することもできます。
一方で、ビジネスアナリストはビジネスケースの定義やステークホルダーからの情報収集、ソリューションの検証などを行います。両者が同じチームで働くこともよくあり、データサイエンティストの出力を活用し、ビジネスアナリストがビジネスに対する理解可能なストーリーを伝えます。

データサイエンスとデータエンジニアリングの違い

データエンジニアは、データサイエンティストがデータにアクセスし、解釈できるようにするシステムを運用・保守します。また、基盤となるテクノロジーと密に連携しており、この役割にはデータモデルの設計、データパイプラインの構築、ETL(抽出、変換、読込)の監視が含まれています。組織の構成や規模により、データエンジニアはストリーミングやビッグデータストレージ、Amazon S3などの関連インフラストラクチャを管理することもあります。
一方で、データサイエンティストは、データエンジニアが処理したデータを用いて予測モデルを構築し、トレーニングします。その後、さらなる意思決定のためにアナリストへ結果を提供することもあります。

データサイエンスと機械学習の違い

機械学習は、データを分析し、学習するための機械のトレーニングに関する科学です。これは、データサイエンスプロジェクトで使用される方法の1つで、データから自動的に洞察を得るために利用されます。機械学習エンジニアは、特定の機械学習手法に関連するコンピューティング、コーディングスキル、アルゴリズムに特化しています。
一方、データサイエンティストは、機械学習手法をツールとして用いたり、他のエンジニアと協力してデータ処理を行ったりすることがあります。

データサイエンスと統計の違い

統計は、数学に基づく分野で、定量的なデータを集めて解釈する学問です。
一方、データサイエンスは、様々な形式のデータから知識を抽出するために科学的な方法やプロセスを使用する学際的な分野です。統計を含んだ多くの手法を使用しますが、それぞれの分野は問題のプロセスや調査の観点で異なります。

データサイエンティストとは

2022年に総務省統計局が提供した『データ・サイエンスオンライン講座』によると、データサイエンティストとは、データに基づく合理的思考を通じて課題を解決するデータサイエンスの研究者・実践者です。
この章では、データサイエンティストの役割や必要なスキル、関連職種について詳しく説明します。

仕事内容

データサイエンティストには、自社商品やサービスに関する分析提案を行う場合と、顧客にデータ分析のサービスを提供する2つの役割があります。どちらの役割でも、データサイエンティストは「分析環境の構築・運用」と「分析・レポート作成」が主な仕事になります。「分析環境の構築・運用」は、ウェブサイトや業務システムのログなどから高品質なデータを収集し、蓄積・運用するための仕組みを作ることです。
一方、「分析・レポート作成」では、プログラミングを使用してデータを見やすい状態に加工し、機械学習や統計的手法を用いて分析とモデリングを行い、結果を導き出します。分析結果を評価し、提案の場面に合わせて結果をプレゼンテーションや論文にまとめます。
このように、データサイエンティストはデータを整理・分析するだけでなく、分析結果を関係者に説明するまでの一連のプロセスを担当します。

必要な知識・スキル

データサイエンティストはデータ分析と問題解決を担うため、統計解析の知識が必要であり、R言語やPythonなどのプログラミング言語を扱える IT スキルが必要です。
また、このようなデータ分析の専門知識やスキルに加えて、課題を仮定し問題解決を進めるために必要なフレームワーク(ロジックツリー、ロジカルシンキング、MECEなど)の知識やビジネススキルも欠かせません。

プロジェクトで関わることのある職種

先述のように、データサイエンティストは単独での作業にとどまらず、データエンジニアやビジネスマネージャーなどと業務を進めます。さらに、データ活用の需要が高まる中、育成環境の整備が不十分な点や、スキルが多岐にわたり採用難易度が高い点などから、データサイエンティストは不足しているため、他職種との協力がますます重要となっています。

役に立つ資格

データサイエンティストのポジションに特定の必須資格はありませんが、日本統計学会の「統計検定」や「オラクルマスター」などの資格は、統計学や数学などの知識や技術スキルのレベルを証明する上で役立ちます。

データサイエンスの課題

『情報通信白書』(令和2年版)によると、eコマースやPOSでの販売記録、アクセスログ、気象データなどの自動取得データの活用が進んでいる状況に伴い、各企業のビッグデータ活用やIoT導入の動きが増加していると推測されます。
しかし、国内企業がデータサイエンスに取り組む上で次のような課題も見受けられます。

データサイエンスに割くことのできる資金・人材の格差

2020年の『デジタルデータの経済的価値の計測と活用の現状に関する調査研究』(総務省調査)によれば、デジタルデータの活用は企業規模によって差があり、従業員 300名超の大企業の方が、300名以下の中小・零細企業に比べると活用が進んでいる傾向が確認されています。背景としては、データ分析の専門人材の確保や、データサイエンス関連の投資余力に大きな差があることが挙げられ、結果として企業規模別のデータ活用の格差が生じています。
具体的には、「統計分析」や「ディープラーニング・機械学習などの人工知能を活用した予測」への取り組み割合、IoT 関連データ(GPS やセンサーなど)の活用割合といった指標で、大企業と中小・零細企業との間に明確な差が見られます。

業界による活用格差

前出の調査によると、国内企業のデータ収集サービスの導入率は約20%ですが、アメリカやドイツでは50%を超える企業が「導入済み」と回答しており、海外企業のデータ活用が進んでいることが分かります。
また、国内の業界別データサイエンスの活用状況を見ると、情報通信業では、プログラミング言語やデータ分析ソフトなどを活用できている一方で、他業界ではAccessやExcelなどの基本ソフトにとどまっている傾向があります。
※国内約 20%/米独 50%の比較値は、総務省 令和2年調査の同一設問内での数値となります。

まとめ

データサイエンスは、高度な学問分野であり、数学や統計学、機械学習などの幅広い知識が必要です。しかし、データサイエンスの学習プロセスを理解すれば、スキルを身につける障壁を下げることができます。
将来、データサイエンティストとしてキャリアを築きたいと考える方は、育成講座の受講などを検討してみてはいかがでしょうか。



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