2024年04月05日
バーンダウンチャートとは?
メリットや読み解き方・作り方を紹介
バーンダウンチャートを分析することにより、チームの活動内容や改善策などの指針を明確にすることが可能です。
本記事では、バーンダウンチャートの概要やメリット、読み解き方などについて詳しくご紹介します。
バーンダウンチャートとは
バーンダウンチャートは、時間と進行状況の関係を視覚的に表したグラフです。プロジェクトの進み具合が横軸(時間軸)に沿って表され、縦軸には残りのタスク量が示されます。
グラフでは、実績線、計画線、理想線という3本の線が使用され、それらの位置関係から進み具合や課題の有無などを分析できるのです。
実績線
実績線は、残りのタスク量を示す指標です。具体的には、総タスク量から完了したタスク量を引くことで算出され、残りの作業が完了するまでの予想時間を視覚化します。
計画線
計画線は、あらかじめ決めたタスクが予定通りに進んだ場合を表す線です。
実績線が計画線の右上に位置するほど、実際の進行が計画よりも遅れていることを意味します。逆に、実績線と計画線が近いほど、計画通りに進んでいるといえるでしょう。
理想線
理想線は、プロジェクトの時間内で作業量を均等にわけた場合の進み具合の予測を表す線です。この理想線を計画線と比較することで、計画の妥当性を確認することができます。
その他の要素
その他の要素に、「ストーリーポイント」と「スプリント目標」があります。
ストーリーポイントは、残りのタスク量とプロジェクト締切までの日数を可視化した指標です。
スプリント目標は、プロジェクトの全体的な目標を表します。具体的な目標を設定することで、作業の効率化が期待できるでしょう。
J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み
バーンダウンチャートのビジネスにおける利用シーン
バーンダウンチャートは、作業の所要時間を効率的に計算し、プロジェクトの完了予定日を決めるために使われます。短い反復作業が行われる場合に活用されることが多いほか、チームの働き方を把握する際にも役立つでしょう。
バーンダウンチャートにはアジャイルとスプリントの2種類があります。アジャイルバーンダウンチャートは、アジャイルチームがタスクを迅速に進めるために使用されます。一方、開発チームが短期間のスプリント内で作業を進める際に利用されるのがスプリントバーンダウンチャートです。
J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み
バーンダウンチャートを使用するメリット
次に、バーンダウンチャートを使用する主なメリットを3つご紹介します。
プロジェクト状況の可視化
バーンダウンチャートに表示されている線からは、プロジェクトが終了するまでに必要な作業量や、各々のスプリントが完了するまでに必要な工数を一目で把握することが可能です。
このようにバーンダウンチャートの活用により、プロジェクトの遅れを早期に発見し、必要な対策を立てることができます。
生産性向上
チームの生産性を向上させる効果が期待されるというメリットもあります。毎日の作業実績および計画された作業量が可視化されるため、メンバーは明確な目標を持ち、作業に集中的に取り組むことが可能です。さらに進捗が遅れている場合でも、バーンダウンチャートによってその遅れが明確になります。このため、チーム全体で問題点の解決策を検討することができるでしょう。
チームが共通認識を持てる
先にも述べた通り、バーンダウンチャートを活用することで、日々の作業量と進捗状況を可視化できます。これにより、それぞれのチームメンバーが自身の担当タスクを明確に把握できます。さらに、バーンダウンチャートで必要な作業内容とその所要時間が一目でわかるため、情報を集約して効率的に管理することも可能です。
結果として、チーム全体で共通の認識を持ちやすくなり、プロジェクトの円滑な進行につながります。
J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み
バーンダウンチャートの作り方
バーンダウンチャートを作るためには、作業を細分化し、各々の作業量や所要時間を見積もる必要があります。以下では、バーンダウンチャートの一般的な作り方をご紹介します。
工数の推定
バーンダウンチャートを作る際、まずは作業を完了するために必要な工数を見積りましょう。
例えば、80時間の作業を5日間で完了させる場合、1日あたり16時間の作業に相当し、各日の工数は次のように推定できます。
・1日目 64時間
・2日目 48時間
・3日目 32時間
・4日目 16時間
・5日目 0時間
日々の進捗状況を追跡
続いて、各々のタスクの所要時間と進み具合を追跡し、バーンダウンチャートを作り始めます。毎日の進捗状況は、Excelなどで記録したり、タイムラインツールを使用したりして追跡可能です。
実際にかかった工数を計算
次に、それぞれのタスクの実績値を計算しましょう。作業実績やヒアリングから得られた情報を参考に、現実に沿った工数を認識することが重要です。実際のプロジェクトでは、予期せぬ事態により、実績工数が最初の計画とは異なる場合が多々あります。計画と実績に差異が生じた場合は、可能な限り早い段階で原因を突きとめ、必要な対策を講じるようにしましょう。
最終的なデータ(実績値)を集
その後は、データを集計します。作業実績の集計結果は、プロジェクトの進み具合を明示する重要な情報であるため、チームメンバー全員に共有し、周知するようにしましょう。
バーンダウンチャートへ記載
集計したデータをバーンダウンチャートに記載します。プロジェクトを進行する際、計画との差異が生じることは避けられないものです。計画とのズレが生じたことを否定的に捉えるのではなく、進行するうえでの課題を早い段階で把握できたことを前向きに受け止め、解決策を検討するための有益な情報として活用しましょう。
J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み
バーンダウンチャートの読み解き方
次に、バーンダウンチャートの読み解き方について解説します。
計画通りに進行
計画線と実績線を比較することで、プロジェクトの進行状況が確認可能です。実績線が計画線に近い形で推移している場合、プロジェクトは予定通りに進んでいることを示しています。
プロジェクトが予想以上にスムーズに進んでいる場合、実績線が理想線を下回ることがあるでしょう。
しかし、ここで注意すべき点があります。見かけ上の進捗が良好でも、実際の成果物が要求した仕様を満たしていない可能性があります。つまり、進捗管理に固執するあまり、本質的な目標を見失うリスクがあるのです。
バーンダウンチャートは、計画からの逸脱を適切に反映することが重要です。ただし、計画通りでないことを過度に恐れるあまり、成果物に悪影響を及ぼさないよう注意しなければなりません。
したがって、実績線の確認だけでなく、成果物の品質や仕様適合性も同時にチェックすることが不可欠です。
中間から後期学習者
バーンダウンチャートがプロジェクトの中間から後期にかけて右上に膨らんでいる場合、チームメンバーがあまり主体的に取り組まず、受動的な姿勢を示している可能性があります。また、課題を先送りにしているというケースも考えられるでしょう。
具体的な要因としては、以下のようなものが考えられます。
・タスクの詳細が不明確なまま放置された
・技術的な障壁があった
・常にリソースが不足していた
また、注目すべきは、締め切り直前の追い込み作業です。たとえ期日に間に合ったとしても、この時期に行われた作業は、品質チェックが不十分だったり、一部の成果物が未完成のまま提出されたりする可能性があります。
過去のプロジェクトでこのようなパターンが見られた場合、重要な課題の解決が後回しにされた可能性が高いでしょう。このような事態を防ぐため、効果的な対策を講じることが重要です。
中間学習者
プロジェクトの途中で膨らみが見られるケースには複数の要因が考えられますが、「中間から後期学習者」同様、以下のような要因が影響している可能性があります。
・タスクの詳細が十分に定義されておらず曖昧さが残っていた
・プロジェクトのスケジュールに変更が生じた
・予期せぬ技術的な障害に直面した
しかしながら、このようなケースでは、「中間から後期学習者」と比較して、課題を早期に発見し、積極的に取り組んで解決している傾向があります。この傾向は、問題の早期解決や、プロジェクト全体の効率的な進行に寄与する可能性があるでしょう。
早期学習者
最初に膨らみを示し、その後徐々にバーンダウンしていきます。このようなパターンでは、チームは早期に課題を発見し解決することで、ゴール達成に向けて効果的に進んでいるといえるでしょう。チームメンバーは成熟しており、積極的にプロジェクトに取り組んでいます。
この膨らみが中間付近まで達している場合、その原因を詳しく分析し、適切な解決策を考える必要があります。問題の根本を突き止め、効果的な対策を講じることで、よりよい結果が期待できるでしょう。
高原状態
初めの進捗は順調ですが、後半になると失速し、進展が停滞する「高原状態」に陥るパターンです。このような状況下では、進捗が滞っている根本的な要因を特定し、迅速な解決を図ることが重要です。
そのためには、定期的な打ち合わせの頻度を上げ、メンバー間の意思疎通を活性化させるなどの施策を講じるべきでしょう。チーム内での情報共有や課題解決に向けた議論を促進することで、プロジェクトの円滑な進行を取り戻すことができます。
学習遅延
グラフの終盤で急激な上昇が見られ、バーンダウンが起こらないパターンです。このような失敗パターンでは、プロジェクトの進行方法に問題があり、終盤に課題が発生し、解決に多大な労力が必要とされる可能性があります。
もしグラフの上昇が起きたとしても、それはプロジェクトの序盤で発生し、迅速に解決を図ることが重要です。序盤で問題を特定し対処することで、後半での大きな混乱や負担を防ぎ、プロジェクト全体の成功の確率を高めることができるでしょう。
作業の増大
予期せぬ作業量の増加が急に発生し、プロジェクトに新たなタスクが追加された場合などは、計画線と実績線が急速に上昇し、グラフは右肩上がりの形状となります。計画段階では考慮されていなかった課題や作業がプロジェクトに加わり、計画線と実績線の両方にその時間が追加されるのです。このパターンは、チームが事前に把握していなかった作業のスコープや課題が存在することを示すサインといえるでしょう。
ただし、バーンダウンチャートは進捗管理の1つのツールに過ぎません。作業の増大が見られた場合でも、単にチャートの完了にこだわるのではなく、プロジェクトの本質的な問題の発見と解決に注力することが重要です。
J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み
バーンダウンチャートを扱う場合の注意点
バーンダウンチャートは非常に有用なグラフですが、使い方を誤るとマネジメントが失敗する可能性があります。以下では、バーンダウンチャートを扱う場合の注意点をご紹介します。
バーンダウンチャートだけで進捗状況を判断しない
バーンダウンチャートだけを頼りに進捗状況を判断することは避けましょう。実際の作業には数値以外の情報が多数存在します。途中の成果物の品質や課題の対応状況など、グラフだけではわからない要素についても適切にヒアリングして把握する必要があります。
単にグラフを見るだけでなく、豊富な情報源から得られるデータやフィードバックを総合的に判断し、プロジェクトの進み具合を正確に把握しましょう
タスクの見積もりはチームメンバーも参加する
タスクの見積もりは、できる限りチームメンバー全員の参加を促すべきです。チームメンバーの意見を早い段階で取り入れることは、見積もりの精度向上やリスクの早期対応、そしてプロジェクトのスムーズな進行を促進する効果があるでしょう。
バーンダウンチャートを完了させることに固執しない
バーンダウンチャートはプロジェクトの目安であり、成功への手がかりです。しかし、バーンダウンチャートを完了させることに固執してしまうと、チームメンバーの疲弊や効率低下につながります。それらを防ぐためには、本質的な問題の発見と解決が重要です。バーンダウンチャートから得られる情報やメンバーの意見を活用し、問題を見つける努力をしましょう。
作業完了の定義を曖昧にしない
各スプリントごとに作業完了の定義を明確にするように心がけましょう。作業完了の判断基準はメンバーによって異なる場合がありますので、定義を曖昧にしていると、タスクの見積もりが正確でなくなる可能性があります。
プロジェクト責任者は作業完了の確認を適切に行い、タスクを終了させることが重要です。
人事評価の指標としない
バーンダウンチャートはプロジェクトマネジメントのツールであり、人事評価の指標とすべきではありません。バーンダウンチャートの傾向に基づいて人事評価を行うと、作業量の見積もりにおいて時間を過大に割り当てたり、バーンダウンチャートの完了にこだわったりするなど、さまざまなデメリットが生じる可能性があります。
J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み
まとめ
バーンダウンチャートはプロジェクトの進捗状況を可視化するための効果的なツールです。グラフ上の線を比較することで、プロジェクトのスケジュール遵守や課題の早期発見が可能となります。バーンダウンチャートをうまく活用することで、プロジェクトの成功への鍵を見つけ出すことができるでしょう。
「J’s X」は、企業や団体のあらゆる業務プロセスをシンプルにする業種・業務特化のソリューションです。J’s Xは、バーンダウンチャートの導入と管理をサポートし、プロジェクトの進行状況や目標達成に関する情報の可視化を実現します。J’s Xを導入して、プロジェクト管理をより効率的かつスムーズにしてみませんか。
J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み
