2024年04月08日
業務プロセスとは?業務フローとの違いや
改善の方法・ポイントを紹介
業務プロセスとは、組織内で行われるさまざまなタスクの進め方や流れのことを指します。
これらのタスクをスムーズにつなぐことがビジネスの成功につながるため、現代のビジネスにおいて業務プロセスの改善は不可欠です。
しかし、誤った改善方法は業務プロセスの複雑化や業務効率低下を引き起こす可能性があるため、適切な方法を選択することが大切です。
当記事では、業務プロセス改善の方法やポイントについて詳しくご紹介します。
業務プロセスの改善とは?
業務プロセスの改善とは、業務プロセスを見直し、効率化や品質向上、コスト削減などの目的を達成するために、改善を行うことを指します。これらは、企業や組織の最終目的である売上や利益を得ることに直結するものであり、業務プロセス改善はビジネス成功に欠かせない重要な取り組みといえるでしょう。
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業務プロセスと業務フローの違い
業務プロセスと業務フローは似ている概念ですが、次のような違いがあります。
業務の各ステップや手順を図式化したものが業務フローです。これにより、作業の進行状況が一目瞭然となり、効率化や改善点の発見に大いに役立ちます。
例えば、顧客の注文受付から発注書作成に至るまでの過程を図示する際、以下のようにさまざまな図形を用いて各段階を表現します。これが業務フローの典型的な例です。
一方、業務プロセスとは、会社全体の業務の流れを指し、ある業務が開始してから終了するまでの全体の流れと考えることができるでしょう。
先ほどの例で言えば、受注、販売といった個々の業務を詳細に図示したものが業務フロー、それらを包括した一連の流れを示したものが業務プロセスとなります。
業務をチームごとにわけて見ると、全体の流れを把握することが難しい場合があります。しかし、業務プロセスの考え方を活用することで、会社全体で見た時の業務の流れを整理できるのです。これにより、業務の改善を効果的に実現することができるでしょう。
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業務プロセス改善とBPRの違い
業務プロセス改善とBPR(Business Process Re-engineering)は、対象となるターゲットや改善範囲が異なります。
業務プロセス改善は、既存の業務プロセスに対して現状の問題点を洗い出し、改善点を特定、改善することで、業務の効率性や生産性を向上させることが目的です。
一方、BPRは、ビジネス全体の再構築を行うことで、ビジネスの目標を達成することを目的とします。BPRは、従来の業務プロセスを根本的に見直し、大幅な改革を行うことで、革新的なビジネスモデルを構築することを目指すのです。
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業務プロセス改善の目的
業務プロセス改善は、主に次の2つの目的で行われます。
効率化による業績向上
各部署で実施されている業務には、何らかの理由で非効率的な作業が含まれていることがあります。たとえば、データを参照する際に、別の紙の資料も確認する必要がある場合などです。
このような業務の無駄をなくし、より効率的に進めることが業務プロセス改善の目的です。効率化を進めることで、組織全体の生産性が向上します。結果として、コストを削減し、新しい取り組みなどにリソースを注ぎ込めるようになり、ビジネスをより一層発展させることができるでしょう。
業務の標準化によるリスクマネジメント
業務プロセスが特定の従業員に依存していたり、ブラックボックス化していたりすると、その従業員の異動や離職によって業務遂行ができなくなるリスクがあります。そのため、業務プロセス改善により、業務を標準化してリスクを軽減することが必要です。ビジネスの成長を目指すうえで、よりよい業務プロセスの構築は欠かせない要素であるといえるでしょう。
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業務プロセス改善の進め方|5つのステップ
次に、業務プロセス改善の進め方を5つのステップにわけてご紹介します。
1.業務を図解して可視化
業務改革を効果的に進めるには、現行の業務プロセスと業務フローを明確に把握することから始めましょう。これにより、潜在的な問題点を特定しやすくなります。
まず、業務の流れを次のように図式化します。
次に、各ステップにおいて誰が何をしているのかを詳細に分解していきましょう。
効果的な業務の可視化には、以下の3つのポイントがあります。
1.業務の流れを順序立てて記述する
2.各タスクの具体的な内容を明確にする
3.状況に応じた作業パターンを列挙する
例えば、注文処理や経費申請といった業務について、具体的な手順を洗い出し、実施方法を整理します。また、担当者や取引先によって手順が異なる場合は、それぞれのケースを明記しておくことが重要です。
さらに、業務の実態を正確に把握するためには、現場担当者へヒアリングするのもおすすめです。日々の業務で感じている課題や、効率化のために必要だと思う改善点などを質問してみるとよいでしょう。
ただし、このようなヒアリングは人事部門など、直接その業務に携わっていない第三者が行うことをおすすめします。上司や経営陣が聞き手になると、従業員が本音を話しにくくなり、正確な業務プロセスの把握が困難になる可能性があるためです。
これらのステップを通じて、現状の業務プロセスを詳細に分析し、改善の糸口を見つけ出すことができるでしょう。
2.課題の整理・改善点の優先度を決める
業務の可視化を行った後は、業務フローと業務プロセスを区別して整理することが重要です。これにより、問題点の特定が容易になります。詳細な分析を行うことで、業務の偏りや非効率な部分が明確になり、的確な改善策を考案しやすくなるでしょう。
例えば、電話注文による入力・確認作業の増加や、大量のチェックリストによる仕分け作業の複雑化などにより、業務全体が停滞しやすくなっている可能性があります。
これらの課題は、次のような項目を含むフォーマットで整理するとよいでしょう。
・優先順位
・要望や課題と、それらに至った背景
・1件の工数
・解決案
問題の本質を理解するためには、表面的な課題だけでなく、根本原因まで掘り下げることが欠かせません。
例えば、「残業が多い」という問題一つをとっても、人員不足、マニュアルの不備、業務効率の悪さなど、さまざまな要因が考えられます。原因によって対策も変わってくるため、業務プロセスの詳細な分析が重要となります。
さらに、課題整理の際には、「ECRS(イクルス)の原則」を活用するとよいでしょう。これは次の4つのステップからなる業務改善のフレームワークです。
Eliminate(排除)
Combine(結合、統合)
Rearrange(交換、再配置)
Simplify(簡素化)
この原則に基づき、以下のような視点で考えることで改善案を導き出すことができます。
・不要な業務はないか
・複数の業務を一本化できないか
・作業順序の変更で効率化できないか
・作業をより簡略化できないか
なお、業務改善の効果は一般的にE、C、R、Sの順で高いとされています。この順序は、改善計画の優先順位を決める際の指針としても活用可能です。
3.業務プロセス改善のKGI・KPIを策定
次に、業務プロセス改善の目的を明確にし、改善の効果を評価するために、業務プロセス改善のKGIとKPIを策定します。KGIは、業務プロセス改善において達成したい目標を示し、KPIは、その目標を達成するために測定する指標を示します。
業務プロセス改善によってどんなプラス要素が得られるかをKGIとして設定し、それを達成するためには何をすべきかをKPIとして設定することが重要です。
4.業務プロセス改善の手法の策定と実行
改善の優先度や目標、指標を決めたら、実際に業務プロセス改善を行うための手法を策定しましょう。具体的には、業務プロセスの自動化やアウトソーシングなどがあります。手法を選択したら、実際に改善を実行していきます。
5.業務プロセス改善の評価と修正
業務プロセス改善を実行したら、KGIとKPIを用いて改善の効果を評価します。その結果に基づき、必要に応じて修正を行いましょう。また、改善を実行した後も、業務プロセスの改善を継続的に行っていくことが重要です。
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業務プロセス改善のポイント
業務プロセス改善を行う際には以下のポイントをおさえておきましょう。
社内に改善の理由や改善の根拠を共有する
企業や組織において、業務を行うのは従業員です。そのため、従業員が業務プロセス改善に納得しなければ、改善を実現することは困難でしょう。
業務プロセスを改善することで、事務作業の負担軽減、残業の削減、有給休暇の取得率向上など、具体的なメリットが得られます。これらのメリットを社内で共有し、従業員が業務プロセス改善に取り組む際に納得感を持たせることが大切です。
改善による目標数値やスケジュール・改善方法を明確にする
PDCAを意識し、目標やスケジュールを明確に設定して業務プロセス改善に取り組むことで、改善を成功させることができます。
具体的には、以下のPDCAサイクルを参考にするとよいでしょう。
1.現状把握と数値的な目標の設定
2.具体的で効果的な改善策の模索
3.改善策の実行、実行後の効果測定や評価
4.効果測定・評価に基づいた目標の再設定
業務プロセス改善において重要なのは、現状や目標を数値的に評価し、改善策によってどのような変化が生じたかを把握することです。改善がみられた場合は、さらなる改善のための施策を検討しましょう。逆に、改善がみられなかった場合には、原因を検証し、どうすればよいかを考えることが大切です。このようなサイクルを意識することで、より効果的な業務プロセス改善が実現できるでしょう。
DXの推進や働き方改革も意識する
業務プロセス改善には、現状を変えることが不可欠です。そのためDXの推進や働き方改革も意識しながら、作業手順や人員配置などを見直すとよいでしょう。
DXの推進と働き方改革を意識した業務プロセス改善には次のようなものがあります。
・リモートワーク、在宅ワークが可能な環境の整備
・ITを活用した自動化・効率化・最適化で作業負担を軽減
・属人化を可能な限り排除し、休めない・頼めない状況の改善
業務プロセス改善には初期コストがかかる場合もありますが、実際に運用できるレベルになると、DXの推進や働き方改革の一助になることは間違いないでしょう。
DXや働き方改革については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください
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業務プロセス改善の方法
最後に、業務プロセス改善の具体的な方法についてご紹介します。
ペーパーレス化の推進
業務プロセス改善の方法の1つに、ペーパーレス化の推進があります。ペーパーレス化とは、紙の書類や文書をデジタルデータに置き換えることです。
具体的なペーパーレス化の推進方法には、次のようなものがあります。
・紙の文書をスキャンし、電子データに変換
・ファイル共有システムやクラウドストレージを活用して、電子ファイルでやりとり
ペーパーレス化の推進は、業務の効率化や作業負荷の軽減につながり、業務プロセス改善に有効な手段の1つであるといえるでしょう。
アウトソーシングやBPOの活用
業務の性質によっては、外部に委託するという選択肢も有効です。
外部委託サービスには主にアウトソーシングとBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)がありますが、両者には次のような違いがあります。
・アウトソーシング:特定の業務機能を外部に委託
・BPO:業務の企画立案から実行、分析まで一貫して外部に委ねる
外部委託に適した業務例としては、各種事務処理、カスタマーサポート、受付業務、採用プロセスなどがあります。
BPOは業務の遂行だけでなく、プロセス改善そのものを委託できるため、社内のリソースが限られている場合には検討してみるとよいでしょう。
ITツールの導入
時間を要する作業に対して、自動化や簡素化を実現するITツールを導入することで、業務プロセスの改善が図れます。
人手に頼っていた業務をテクノロジーで代替することにより、所要時間の短縮だけでなく、ヒューマンエラーの低減も期待できます。
一例として、給与計算システムの導入を考えてみましょう。従業員の勤怠データ入力により自動で給与が算出されるため、手作業での出退勤記録が不要になります。さらに、給与明細のオンライン化により、印刷作業も省略できます。
業務改善に有効なツールは多岐にわたるため、最適化したい業務の特性に応じて、適切なツールを選定することが重要です。
活用可能なツールの一例として、次のようなものが挙げられます。
・文書管理ソフトウェア
・カスタマーリレーションシップ管理(CRM)/マーケティングオートメーション(MA)ツール
・営業支援システム(SFA)
・経費精算プラットフォーム
・資産管理ツール
・人事労務管理システム
・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツール
・AI搭載の業務分析、予測ツール
このように、事務作業の効率化だけでなく、営業やマーケティング活動の生産性向上を支援するツールも存在します。例えば、CRMツールを活用してメール配信を自動化することも可能です。さらに、AIを活用することで、顧客の行動予測や最適なタイミングでのアプローチなど、より高度なマーケティング施策の実行も可能になります。
また、ペーパーレス化によりデータ化された情報を活用することで、RPAを使った自動化をすることもできます。
どのタスクに多くのリソースが割かれているかを精査し、予算と照らし合わせながら適切なツールを導入するとよいでしょう。
ビックデータの活用や共有
ビッグデータの活用や共有も業務プロセス改善の方法の1つです。ビッグデータとは、膨大なデータのことを指し、これを分析することでビジネスに有用な情報を得ることができます。そのため、問題や課題が明確になり、改善や効果検証がしやすくなるのです。
さらに、ビッグデータが共有されることで、他の部門でもデータを活用できるようになります。部門や部署間での知見や経験が組み合わさることで、新しい収益源の創出や、新しいターゲット層の発見などにつながるでしょう。
コンサルティングの活用
社内に業務改善のノウハウが不足している場合や、業務フローの整理が困難な状況では、専門のコンサルティングを活用するのもおすすめです。
業務改善コンサルティングでは、現状の詳細な分析を行い、プロセス上の問題点を特定した上で、改善策を提案します。さらに、改善策の実施からPDCAサイクルの運用までを支援するため、大幅な効率化が期待できます。
今回ご紹介した方法を組み合わせることで、より効果的な業務プロセスの改善が可能です。自社の状況や目標に応じて、最適なアプローチを選択し、継続的な改善に取り組んでいきましょう。
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まとめ
当記事では、業務プロセス改善の必要性や、具体的な方法などをご紹介しました。効率化や生産性向上を目指すためには、非効率な作業を見直したり、自動化やアウトソーシングを行ったりすることが非常に重要です。
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