2025年01月27日
知っておきたいデータマネジメントの基本
データの活用を進めているとき、このような経験はないでしょうか?
・ 必要なデータがどこにあるのかわからない。
・ データはあるが何を意味しているのかわからない。
・ 誰がこのデータを管理しているのかがわからない。
・ 部署ごとにバラバラにデータが管理されていて全社レベルでの活用が進まない。
もしこれらの課題で悩んでいる場合にはデータマネジメント、データガバナンスの考えや活動が解決のカギとなります。
データマネジメントとは?
データマネジメントとは簡単に言うとデータをうまく使えるようにする取り組み全般になります。
データマネジメント協会(DAMA)ではデータマネジメントを11の領域に分類しています。(図)
それぞれの領域について簡単に紹介しましょう。
データマネジメントの知識領域(データマネジメント知識体系ガイド 第二版 改定新版より)
- データガバナンス
- データマネジメントの責任・権限・ルールなどを定め、正しく運用する
- データアーキテクチャ
- データをビジネスに活かすためにデータ構造、計画についての全体的な青写真を描く
- データモデリングとデザイン
- データ要件を分析し、データをモデル化、データどうしの関係性を明確にする
- データストレージとオペレーション
- データのライフサイクル全体で価値を保つようデータとデータベースを設計、実装し運用する
- データセキュリティ
- データへのアクセス制御や監査をするために、セキュリティポリシーやルールを作成し運用していく
- データ統合と相互運用性
- 他のシステムからデータを効率的に移動や統合し、必要な形式でデータを提供できるようにする
- ドキュメントとコンテンツ管理:
- 文書やデジタルコンテンツなどの非構造化データを管理し、活用する
- 参照データとマスターデータ
- 全社的に参照できる、一貫性があり信頼できる最新のデータを提供する
- データウェアハウジングとビジネスインテリジェンス
- データを活用可能な形式で保持し、分析、レポート化などにより事業の意思決定に活用する
- メタデータ
- データについての目録を整備し、管理、統制する
- データ品質
- データ利用者のニーズに即したデータとなるよう品質を常に管理する
これらの領域は相互に関連し、組織全体のデータ活用戦略を支えています。
※データマネジメントはデータ活用基盤の構築とも関連しますのでこちらの記事もご覧ください。[データ活用基盤の記事]
データガバナンスの必要性
データマネジメントの中心となるデータガバナンスについてもう少し詳しく見ていきましょう。
データガバナンスとは、組織全体でデータを正しく、安全に、そして効果的に使うための仕組みづくりと実践のことで、データマネジメントの全領域の活動の土台となるものです。
データを集めたものの適切なコントロールがなされていない場合に何が起こるでしょうか?
そうです、冒頭に挙げた課題のようなことが起こります。
データがあってもその意味が分からなければ活用のしようがありません。誰かに聞こうにも誰が管理しているかもわかりません。
出所がわからなかったり、品質が保証されていなかったりするとデータが信頼できるのかどうかも怪しくなってきます。
組織内で一貫したデータ管理ができていなければ部署をまたいだデータの活用も難しくなります。
個人情報など機密性の高いデータを誰でも閲覧できたり、持ち出したりすることができればデータ漏洩のリスクも高まり、インシデントが発生した場合にはデータ資産の損失や組織の信用失墜にもつながります。
ガバナンスの欠如による影響の例
このようなことが起こらないよう組織で一貫したルールやポリシー、ガイドラインを策定、実行し、継続的にモニタリングと改善を行っていく必要があります。この活動をデータスチュワードシップと呼び、担当者をデータスチュワードと呼びます。
データガバナンスは組織のビジネス戦略の元に実施され、データ資産の価値をさらに高めます。
まとめ
本記事ではデータマネジメントの全体像とその中核となるデータガバナンスについて紹介しました。これらの概念とその実践は組織のデータ活用を成功させるためには不可欠です。次回からはデータマネジメントの進め方や、実現に向けたツール(Amazon DataZoneなど)について具体的に紹介します。