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2025年02月14日

PLM導入で製造業を進化させる。
課題解決と未来へのヒントとは?(後編)

組立製造業界へのPLM導入を手がける松本さんと竹内さんに、導入前の提案から運用後までの流れについて伺いました。竹内さんは前職で自動車部品メーカーに勤務し、JSOLによるPLMシステム“ものづくリンク”の導入を現場で経験した経歴もお持ちです。前編では、主にPLM導入までの課題や要望など、導入準備のポイントをお伝えしました。後編では、導入開始から運用までをスムーズに行うポイントや成功事例をお伝えします。(前編はこちら)

全体を見渡しお客様に深く入り込む、JSOLの姿勢とは

 

-前編で挙げられたように、導入を検討される際にはさまざまな課題や難しさがあるようですが、JSOLではどのような点を心がけてお客様へのご提案を行っているのですか

私たちが特に意識しているのは、「全体俯瞰力」と「現状把握力」です。お客様の業務内容や組織体制、マネジメント方針、社風、企業理念に至るまでをまず理解することから始めます。そうすることで、私たちが提供するコンセプトやサービスの魅力をご理解いただくことにも繋がると考えているからです。導入にあたっては、どの部署や役職の方と話し合いを進めればよいのかを正しく把握します。お客様の課題や社風に合った提案をするためには、相手を知ること、理解することが最も重要だと考えています。(松本)

私の以前の職場でも、複数の部門から異なる要望や要求が寄せられることがよくありました。それを取りまとめて全体最適を実現するためのツールやプロセスが必要なのですが、計画通りに進まない場合、軌道修正に苦労することも多かったのです。その経験から、お客様の特徴や課題をしっかり把握したうえで、第三者の視点を活かし、全体を取りまとめる力の重要性を改めて感じています。(竹内)
今お話したのは主にスキル面ですが、知識面としては業界の専門用語やサプライチェーン構造の理解が必要になってきます。お客様ごとに業務モデルが異なるため、キャッチアップに苦労することもあります。しかし、お手伝いするからにはお客様の業務改革にしっかり繋げたいという思いがあるので、その点は常に気を引き締めてやっています。(松本)

-竹内さんは元ユーザー側としての経験もありますが、今の立場から新たに気づいたことはありますか?

いざPLMシステムを提供する立場になり、お客様の業務を理解することの難しさを痛感しています。PLM領域では多くの業務や部門が関わるため、全体を俯瞰的に捉えて理解するのは非常に難しいです。また専門用語についても同様です。私が前職でPLM導入を経験した際、当時はまだ自動車部品業界の事例は多くない段階だったと思います。その中で担当してくださった松本さんは、今思うと本当に深く入り込んで伴走してくれていましたね。導入時はもちろんですが、その後の保守フェーズでも、(私の前職場の)社員と同じくらいの業務理解度で運用を進めてくれました。その姿勢を知っているからこそ、私もわからないことはきちんと質問し、お客様と同じレベルの知識を持って会話できるよう努めています。(竹内)

-実際のご提案はどのような流れで行われるのですか?

まずはお客様からRFP(現状の課題や依頼の背景、業務内容、要望などをまとめた提案依頼書)を提出していただきます。その後、そのRFPに基づいた提案内容を資料にまとめてご提案に伺います。お客様に共有いただいた課題をもとに、必要だと思われる機能の一覧や導入フロー、お見積りなどすべて合わせてお話します。

RFPに記載していただいた内容はもちろんですが、テキストだけでは読み取れない課題やお客様の企業体系、社風などは直接ヒアリングを重ねながら理解を深めます。ご提案資料は膨大な数に及びますが、すべての根幹となる部分ですし、それぞれのお客様に最適な導入ができるよう重点的に取り組んでいます。
 

 

PLM導入の成功事例と、次のステップへの進化

 

-実際の“ものづくリンク”導入、DX化の成功事例を教えてください。

まず、日々の業務で設計や試作、見積もり作成にかかる時間を短縮できていることが一つの成果と言えます。この工数改善がしっかり実現できると、ネックとなる工程を「見える化」することが可能になります。そうすると新たな課題がまた見えてくるので、それを解決していくことで、品質技術の向上や新しいプロジェクトの推進など、会社全体の成果向上につながるのです。(松本)

PLM導入はプロジェクト完了がゴールではありません。運用を続けながら機能の拡張や追加を行うことでより良い事例が生まれます。業務内容は常に変化するものと捉え、初期リリースで得られたデータを活用し、システムも進化させることが大切です。

また、運用を重ねると、システムに対する理解度も高まります。その結果、「こんな機能が欲しい」「この制御やシステムの整備が必要」「このデータを共有すべき」など、次の課題やアイデアが現場から生まれてくるのです。システムの活用度がその効果に直結するため、現場から積極的に声を上げてほしいですね。(竹内)

-具体的な展開事例や副次効果はありますか?

追加開発やデータの利活用によって、他部門の業務理解が深まる点が挙げられます。私自身の経験としては、まさにPLM導入によってさまざまな認識が変わりました。他部門と意見交換や議論する機会が増え、会社全体の業務を捉えやすくなりました。

PLMシステム“ものづくリンク”は、ものづくりをするための生産準備期間から量産に至るまでの根幹となるシステムですが、実は営業観点でも役立つケースが多いです。例えば取引先への見積もりを作る際、部品にまつわるさまざまな情報が必要です。図面や報告書など、各部門のデータを確認しながら行うので、見積もりを作るスピードも速くなったと感じています。(竹内)

社員のITスキルがアップすると業務範囲の拡張につながりますよね。先ほどお話したように、リリース後の運用フェーズで始めて出会う意見や、そこでしか見えてこない課題もあります。そうした意見交換と試行錯誤を繰り返していくことで、機能拡張など次のステップに進み続けることができるのです。そのためにはやはり、決断力と実行力を持つ社員の協力が欠かせませんし、私たちもリリース後に出てくるニーズをしっかりと汲み取り、それに応えられるよう努めています。(松本)
ものづくリンクの導入事例一覧はこちらから

-お客様からの実際の感想はどんなものがありますか?

「紙資料が減った」「毎朝コピー機に並ぶ必要がなくなった」という声はほとんどのお客様からいただきます。目に見えて分かる部分なので、効果を実感していただきやすいからです。
しかし私たちが何より嬉しいのは、「システムとは関係のない相談にも乗ってもらえてありがたかった」「業務課題を一緒に考えてくれて助かった」などのお言葉をいただく瞬間です。私たちは、お客様から要望されたことをそのまま実行することが自分たちの役割だとは考えていません。お客様の業界や事業内容、企業理念や組織体系に至るまで深く知る。その中で真の課題を見つけ出し、個別最適ではなく全社最適へと導く提案を行うことが、私たちの使命だと考えています。ロードマップを共に描き、導入後も継続的に課題解決の提案をし続ける“パートナー”でありたいという思いを強く持っています。

「ユーザー会」を通じて広がる、業界ノウハウの輪

 

-今後の展望をお聞かせください。

今行っている取り組みとして「ユーザー会」の開催があります。既にPLMシステム“ものづくリンク”を導入しているお客様と、導入を検討されているお客様を招待し、それぞれの経験や疑問をお話する場です。あるいはユーザーさん同士が、使用している機能を共有し合う場としても活用しています。

今の社会はどこにでも情報があふれています。自社だけで情報を抱え込むのではなく、外部と情報をシェアしながら、得た情報をさらに自分たちなりにアレンジして活用することが求められています。「ユーザー会」はまさにこのような時代の流れがあって実現できるコミュニティです。業界内のノウハウの横展開や新しい提案ができるベンダーとして、こうした場作りにこれからも力を注いでいきたいと考えています。

 

まとめ

今回は、製造業におけるPLM導入のポイントをご紹介しました。導入前に持つべき視点や、スムーズな運用やステップアップのためのポイント、そしてJSOLが目指す未来の姿についてご理解いただけたのではないでしょうか。これからもJSOLはお客様の課題や社風を深く理解し、真のパートナーとして寄り添う取り組みができるよう努めてまいります。

製造業様で取り組みを始めている生産準備プロセスの業務改革システム導入に向けたポイントを解説します。

 

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