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ホーム > Salesforce導入・活用ノウハウ > Financial Services Cloud (現:Agentforce Financial Services)導入支援 国内銀行へのPrivate Connect事例も紹介

事例導入・構築製品・機能紹介

2026年08月25日

Financial Services Cloud
(現:Agentforce Financial Services)導入支援
国内銀行へのPrivate Connect事例も紹介

Salesforceの「Financial Services Cloud(現:Agentforce Financial Services)」は、金融機関向けに設計されたCRM(顧客関係管理)プラットフォームです。顧客情報の一元管理や営業活動の高度化に加え、既存の基幹システムとの連携を前提とした顧客管理基盤として活用が進んでいます。

JSOLは、Private Connectを活用した構成にも対応しており、金融機関の要件に応じたセキュアなシステム連携を支援しています。なお、JSOLの支援事例では、当時国内で導入実績がなかったPrivate Connect構成について、セールスフォース・ジャパンと連携しながら検証・導入を進めたケースがあります。
一方で、金融機関におけるCRM導入では、セキュリティ要件や既存システムとの接続方式、運用定着まで含めた設計が重要になります。特に、クラウドと基幹システムをどのように安全に接続するかは、検討初期から論点になりやすいポイントです。
こうした要件に対してPrivate Connect(Salesforceと社内システムをパブリックインターネットを経由せず接続する仕組み)を活用した構成にも対応しており、金融機関におけるセキュアなシステム連携の実現を支援しています。

本記事では、FSCの基本概要から、金融機関が直面しやすい課題、導入時に押さえるべきポイント、導入事例、具体的な進め方までを整理します。
金融機関におけるCRM高度化やDX推進を検討しているIT部門・情報システム部門、DX推進担当者の方に向けて、導入判断の材料としてご活用いただける内容です。
本記事の前提として、まずはFinancial Services Cloud(現:Agentforce Financial Services)の基本的な位置づけを整理します。

  • 著者情報

    五十嵐 翔平

    JSOL エンタープライズ&ソーシャルビジネス統括本部 ビジネスデザイン&マーケティング部
    BtoBのお客様向けシステムプロジェクトマネージャー経験から新規サービス企画・立ち上げを実施。
    現在はJSOLソリューションに関するマーケティング推進に従事。

Financial Services Cloud(現:Agentforce Financial Services)とは何か

Financial Services Cloudの概要と特徴

Financial Services Cloud(現:Agentforce Financial Services)は、Salesforceが金融業界向けに提供しているクラウド型CRMプラットフォームです。銀行・保険・証券・資産運用など、金融機関特有の業務プロセスや規制要件に対応したデータモデルや機能を備えています。

主な特徴は以下の通りです。

● 顧客360度ビュー:口座情報、契約情報、取引履歴などの顧客データを一元的に管理
● 業界特化データモデル:金融商品や契約情報など、業界特有のデータ構造に対応
● コンプライアンス対応機能:監査ログや権限管理など、規制対応を考慮した機能を提供
● 営業支援・案件管理:営業活動や案件進捗の可視化、リード管理などを支援
● AI活用:顧客データをもとにした分析や提案支援(Einstein機能など)

これにより、顧客情報の分散や営業プロセスの非効率といった課題に対して、統合的な顧客管理基盤として活用されるケースが増えています。
FSCは、金融機関向けCRMとして顧客管理・営業支援・コンプライアンス対応を統合できる点が特徴です。

FSCの市場動向と国内導入の状況

グローバルではFinancial Services Cloud(現:Agentforce Financial Services)の導入が進んでいる一方で、日本市場では規制対応や既存基幹システムとの連携の難易度から、導入検討が慎重に進められるケースも多く見られます。
特に金融機関においては、クラウドと既存システムをどのように安全に接続するかが重要な検討ポイントとなります。JSOLでは、Private Connect(Salesforceと社内システムをインターネットを介さず接続する仕組み)を活用した構成にも対応しており、セキュアなシステム連携の実現を支援しています。
こうした機能を持つFSCですが、実際の導入検討においては、金融機関特有の課題が背景にあります。


金融機関が抱える3つの大きな課題

Financial Services Cloud(現:Agentforce Financial Services)の導入を検討する背景には、金融機関特有の業務構造やシステム環境に起因する複合的な課題があります。ここでは、特に多くの金融機関で共通して見られる代表的な課題を整理します。

顧客接点の分断とデータのサイロ化

多様化する金融商品やチャネルの拡大により、顧客情報が複数のシステムに分散し、統合的な顧客管理が難しくなっています。結果として、顧客ニーズの把握に時間がかかり、提案のタイミングや精度に影響が出るケースも見られます。

複雑化するコンプライアンス対応とリスク管理

金融庁による監督や各種規制への対応、マネーロンダリング対策、個人情報保護など、金融機関に求められるコンプライアンス要件は年々高度化しています。既存システムでは監査ログの管理や権限統制が十分でない場合もあり、運用面での負荷やリスクが課題となるケースがあります。

DX推進の遅れとレガシーシステムの制約

多くの金融機関では、既存の基幹システムへの依存度が高く、新しいサービス開発や顧客体験の改善が進みにくい状況があります。特に、システム間連携の複雑さや改修コストの高さが、DX推進のボトルネックになることも少なくありません。
金融機関における課題と、それに対してFSCで対応できる領域を整理すると以下の通りです。

金融機関が抱える課題 FSCで対応できる領域 主な変化(例)
顧客情報のサイロ化・分断 顧客情報の一元管理(顧客360度ビュー) 顧客対応の一貫性向上
コンプライアンス対応の複雑化 権限管理・監査ログによる統制強化 監査対応の整理・効率化
レガシーシステム依存・DXの遅れ システム連携を前提とした顧客管理基盤 業務の柔軟性向上


JSOLのFSC導入アプローチと強み

ここまでに整理した課題に対して、どのように解決していくのか。その具体的なアプローチとして、JSOLの導入支援の考え方と強みを整理します。
FSC導入においては、金融業界特有の業務理解と技術的な設計力の両方が求められます。JSOLでは、これらを組み合わせたアプローチにより、各金融機関の要件に応じた導入支援を行っています。

金融業界に特化したコンサルティング力

JSOLは、金融業界の業務知識とSalesforceの技術知見を組み合わせ、顧客の業務プロセスに沿った導入設計を行っています。
営業・リスク管理・コンプライアンスなど複数部門との調整を通じて、業務課題の整理から要件定義までを支援します。

ノーコードを中心とした開発アプローチ

JSOLでは、FSCの標準機能を最大限に活用し、ノーコードを中心とした開発アプローチを採用しています。

その結果、
● 開発スピードの向上
● 保守・運用負荷の軽減
● バージョンアップ時の影響抑制
といった観点でのメリットが期待されます。

Private Connectによるシステム連携への対応

金融機関におけるFSC導入では、既存の基幹システムとの連携方式が重要な検討ポイントとなります。特に、クラウドと社内システムをどのように接続するかは、セキュリティ要件の観点からも慎重な設計が求められます。
JSOLは、Salesforce Private Connect(Salesforceと社内システムをインターネットを介さず接続する仕組み)を活用した構成にも対応しており、金融機関に求められるセキュアなシステム連携を支援しています。接続方式の検討にあたっては、Salesforce側や既存システム側との調整・検証が必要になるケースもあり、JSOLではこうした技術検証を含めた構成検討を支援しています。

こうした構成により、
● インターネットを経由しない接続構成の検討
● システム間通信の安定性向上
● セキュリティ要件に配慮した設計
といった観点での対応が可能になります。

パートナーシップ継続率82.0%に見る、導入後支援の姿勢

FSC導入では、システム構築だけでなく、その後の運用定着や継続的な改善が重要になります。JSOLでは、導入後の活用フェーズまでを見据え、顧客の状況に応じた支援を行っています。
Salesforce領域に限った数値ではありませんが、JSOLはパートナーシップ継続率82.0%という実績を有しており、長期的な関係性を重視した支援体制を築いています。

具体的には、
● 定期的なフォローアップによる課題整理
● 業務プロセス改善の提案
● 機能追加や運用改善の支援
などを通じて、顧客の状況に応じた支援が行われています。

JSOLの導入実績と技術的な特徴

ここでは、JSOLの技術的な特徴に加え、それらがどのような業務改善効果につながるのかについて整理します。

Private Connectを活用した連携実績

金融機関においては、クラウドと既存の基幹システムをどのように接続するかが重要な検討事項となります。JSOLでは、Salesforce Private Connectを活用した連携構成にも対応しています。
これにより、セキュリティ要件に配慮したシステム連携が可能となり、金融機関特有の要件に応じた設計を支援しています。

離脱抑制につながった申込〜契約フローの改善

導入事例では、カードローンの申込から契約までのプロセスを見直したことで、契約率が約10%改善しています。
背景には、電話による契約意思確認や郵送手続きなど、契約完了までに発生していた顧客負荷の軽減があります。オンライン手続きの導線見直しやUI改善により、申込後の離脱を抑制し、契約完了につながりやすいプロセスへ改善されています。

5日以内の契約完了率20%→70%に見るプロセス改善

ローン契約などのオンラインプロセスでは、申込から5日以内の契約完了率が、従来の約20%から約70%へ向上しています。あわせて、申込後の離脱抑制により、契約率も約10%改善しています。
この成果は、オンライン手続きの導線見直し、契約意思確認や書類発送といった業務プロセスの見直しにより、申込後の離脱を抑え、契約完了までのリードタイム短縮が進んだことによるものです。
導入事例における代表的な変化を整理すると、以下の通りです。

導入事例における主な変化

指標 変化
申込から5日以内の契約完了率 約20% → 約70%
契約率 約10%向上
契約完了までの平均日数 半分以下に短縮
契約スピード 約25%が申込翌日までに契約完了

(※実際の導入事例に基づく数値)


Financial Services Cloud(現:Agentforce Financial Services)導入による具体的成果と効果

ここまで見てきた技術的な特徴や導入実績を踏まえ、FSC導入によって実際の業務や顧客対応にどのような変化が生まれるのかを、代表的な観点から整理します。

顧客満足度の向上とクロスセル促進

顧客情報を横断的に把握できるようになることで、ライフイベントや資産状況に応じた提案が行いやすくなります。これにより、提案のタイミングや内容の精度が改善され、顧客との関係性強化や追加提案の機会創出につながるケースも見られます。

営業効率化と業務負荷軽減

案件や顧客対応履歴を一元的に管理することで、情報の検索や共有にかかる時間が削減されます。また、業務プロセスの標準化により、担当者ごとの差異が小さくなり、属人化の抑制や引き継ぎのしやすさにつながるケースがあります。

コンプライアンス強化と監査対応の迅速化

操作履歴や権限設定の管理が可能になることで、監査対応に必要な情報の把握や証跡管理が行いやすくなります。これにより、監査対応の効率化や内部統制の強化につながるケースも見られます。

DX推進の加速とシステム連携の高度化

クラウドを前提とした顧客管理基盤を構築することで、既存システムとの連携やデータ活用が進めやすくなります。これにより、新しいサービスの検討や業務改善のスピード向上につながるケースもあります。

FSC導入による効果を自社でどのように実現できるのかを具体的に整理したい方は、導入支援の全体像をまとめた資料をご確認ください。

▶ Salesforce導入支援に関する資料ダウンロードはこちら
https://go.jsol.co.jp/lp/download/00021

ふくおかフィナンシャルグループ様の成功事例詳細

ここでは、FSC導入による変化をより具体的にイメージするために、実際の導入事例をもとに整理します。

左から、JSOL 小島 崇利、安藤 大智、松野 奈緒美、高石 佳保里
株式会社ふくおかフィナンシャルグループ 後藤 芳騎 氏、三浦 俊彦 氏、高山 隼 氏、久田 裕作 氏

導入背景と課題

ふくおかフィナンシャルグループ様では、カードローンのWeb申込後の審査・契約手続きに複数のシステムが関係しており、申込状況の確認や進捗管理が複雑になっていました。また、契約意思確認の電話や書類の郵送など、アナログな手続きも残っていたため、申込から契約完了までのリードタイム短縮や、申込後の離脱抑制が課題となっていました。

JSOLの提案と導入施策

JSOLはFSCの導入に加え、Private Connectを活用した基幹システム連携を含む構成を提案しました。
Private Connectについては、当時国内で導入実績がなかったため、セールスフォース・ジャパンと連携しながら検証を重ね、実装に至っています。また、標準機能をベースとした設計により、導入スピードと保守性のバランスを考慮しながら開発を進めています。
画面設計では、カードローンプラザの行員・スタッフが利用する行内画面を中心に、申込フォームも含めたUI設計を支援しました。年齢層やITリテラシーが異なる約80人の行員・スタッフが利用することを踏まえ、申込状況の確認や対応状況を管理しやすいよう、業務オペレーションに沿った画面設計が行われています。

導入効果と成果

導入後は、申込状況や対応状況をリアルタイムで把握できるようになり、オンラインローン契約プロセス全体の改善が進みました。その結果、申込後の離脱抑制と契約完了までのリードタイム短縮が実現しています。
申込から契約完了までの平均日数は、ローンチ当初と比較して直近では半分以下に短縮され、約4分の1の顧客が申込の翌日までに契約を完了しています。
さらに、申込から5日以内の契約完了率は従来の約20%から約70%へと向上し、契約率についても約10%改善しています。
業務面でも変化が見られており、申込進捗のリアルタイム管理が可能となったことで、紙ベースの管理からの脱却が進みました。加えて、契約意思確認の電話対応や書類発送業務の削減につながり、顧客フォローなどの付加価値の高い業務に時間を割けるようになっています。

出典:JSOL導入事例(ふくおかフィナンシャルグループ様)
https://www.jsol.co.jp/casestudy/096_ffg.html


Financial Services Cloud(現:Agentforce Financial Services)導入の具体的ステップ

こうした成果を実現するためには、適切なプロセスで導入を進めることが重要です。特に金融機関では、業務要件や規制対応を踏まえながら段階的に進めることが求められます。
ここでは、FSC導入の一般的な進め方を整理します。
特に、CRMとしての設計と既存システムとの連携をどのように両立するかが、導入の成否を左右するポイントとなります。

ステップ1.ヒアリングと現状分析

まずは現状の業務プロセスやシステム構成を整理し、課題の所在を明確にします。
● 業務プロセス、システム構成、課題の詳細を把握
● 規制対応要件の確認

ステップ2.導入計画策定

整理した課題をもとに、どこまでをFSCで対応するかを定義し、現実的な導入範囲と優先順位を決定します。
● FSC標準機能の適用範囲決定
● Private Connect導入可否検討

ステップ3.システム設計・開発

業務要件に基づいてデータ構造や画面設計を行い、標準機能を活用しながら開発を進めます。
● データモデル設計
● ノーコード・ローコードでのカスタマイズ実装
● システム連携基盤構築

ステップ4.テスト・検証

実運用を想定したテストを通じて、業務要件やセキュリティ要件を満たしているかを確認します。
● ユーザー受入テスト(UAT)
● セキュリティ・コンプライアンス検証

ステップ5.本番導入とユーザー教育

システム移行とあわせて、現場での利用定着を目的とした教育を実施します。
● 移行作業
● トレーニング・マニュアル提供

ステップ6.運用支援と継続改善

導入後は利用状況を継続的に確認し、改善を繰り返すことで効果を最大化します。
● 定期的な効果検証
● 機能追加・改修の対応

まとめ

Financial Services Cloud(現:Agentforce Financial Services)は、金融機関における顧客管理・営業プロセス・コンプライアンス対応を一体で見直すための基盤として活用されています。
本記事でご紹介したように、FSC導入では「設計・連携・運用」を一体で捉えることが重要です。
特に金融機関では、この3点を分断して検討すると導入後の運用で課題が顕在化しやすく、初期段階から一体設計することが成果を左右します。
また、ふくおかフィナンシャルグループ様の事例では、契約率の改善や契約完了率の向上といった具体的な変化も見られており、業務プロセスの見直しが成果に直結することが示されています。

自社にとってどのような進め方が適しているのかを整理したい方は、まずは導入支援の全体像をまとめた資料をご確認ください。
導入検討の初期整理や、ベンダー選定の判断材料としてご活用いただける内容です。

Salesforce導入支援に関する資料ダウンロードはこちら
https://go.jsol.co.jp/lp/download/00021

より具体的な導入検討や、自社環境に合わせた進め方について相談したい場合は、以下よりお気軽にご相談ください。

JSOLのSalesforce導入支援サービスはこちら
https://promotion.jsol.co.jp/salesforce/

よくある質問(FAQ)

Q1. Financial Services Cloud(現:Agentforce Financial Services)の導入期間はどのくらいですか?


A1. 規模や要件によって異なりますが、数ヶ月〜半年程度での導入が一般的です。具体的なスケジュールは要件に応じて変わるため、詳細はお気軽にご相談ください。

Q2. Private Connectとは何ですか?なぜ重要なのでしょうか?


A2. Private Connectは、Salesforceとお客様のシステムをインターネットを介さずに接続する仕組みです。金融機関に求められるセキュリティ要件に配慮しながら、安定したシステム連携を実現できます。

Q3. ノーコード中心の開発にはどのようなメリットがありますか?


A3. 標準機能を活用することで、開発スピードの向上や保守負荷の軽減が期待できます。また、将来的な機能追加やアップデートにも柔軟に対応しやすくなります。

Q4. FSCはどのような金融機関に適していますか?


A4. 銀行、証券、保険、資産運用会社など幅広い金融機関で活用されています。特に、複数チャネルや複雑な商品を扱う企業に適しています。

Q5. JSOLの導入支援ではどのようなサポートが受けられますか?


A5. 業務整理・要件定義から設計・開発、導入後の運用支援まで一貫して対応しています。状況に応じた進め方をご提案可能ですので、まずはご相談ください。

Q6. 導入後のセキュリティ対策はどのように行いますか?


A6. Private Connectの活用に加え、FSCの監査ログやアクセス制御などの標準機能を組み合わせて対応します。要件に応じた設計が可能です。

Q7. FSCと既存の基幹システムはどのように連携しますか?


A7. API連携やバッチ処理など、システム構成に応じた方法で連携します。Private Connectを含め、セキュリティ要件に配慮した設計に対応可能です。

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