2026年07月24日
Agentforce World Tour Tokyoイベント概要
およびJSOLの取り組みについて
Agentforce World Tour Tokyo(以下、AWTT)に参加し、本イベントで示された「AI活用の変化」を捉えるとともに、イベントの概要およびJSOLの取り組みについて理解いただくことを目的とする。
1. AWTTの全体像
Salesforce Japanが主催する「Agentforce World Tour Tokyo 2026」は、2026年6月9〜10日にザ・プリンス パークタワー東京にて開催された国内最大級のイベントである。
テーマは「人とAIエージェントが協働し、あらゆるビジネスを再定義する」とし、AIの試験導入から実際のビジネス成果へとフェーズを進めるための「Agentic Enterprise」の姿が提示された。
会場では基調講演を皮切りに、150超のセッション、85の展示ブース、90社超の導入事例が展開され、Headless 360をはじめとする新たなアーキテクチャにも注目が集まった。
JSOLからもメンバーが参加し、AIエージェントの業務活用やデータ・ガバナンス整備に関する多くの示唆を得た。
本イベントは参加費無料であり、軽食や飲料の提供に加え、会場自体も非常に華やかで、多くの来場者で賑わっていた。各社ともAIを中心とした製品・サービスの展示を行っていた点からも、業界全体の関心がAIに集中している状況が見て取れる。
会場では、Headless 360やSlackbotといったキーワードを中心とした議論が多く見られ、AIを前提とした活用事例が数多く発表されていた。
SlackbotはSlack上で業務を実行する仕組みであり、Headless 360はSalesforceのUIに依存せず外部ツールから操作を行うアーキテクチャを指す。こうした状況から、AIやエージェントはPoC段階を脱し、実運用を前提としたフェーズに移行していると捉えられる。
一方で、これらのテーマはAWTTで初めて提示されたものではなく、2026年4月に米国で開催されたTDXにおいて既に示されている。JSOLはこれらの動向をTDXの段階から継続的に追跡しており、今回のAWTTはそのグローバルな流れが日本市場に展開された場と位置づけられる。
2. AI活用の本質(なぜそれが重要か)
今回のイベントで提示されていた各種トピックは一見すると個別の技術要素に見えるが、その本質は共通している。AIエージェントのテンプレート化により導入のハードルが下がる一方で、「どの業務をAIに任せるか」「どの範囲まで委譲するか」といった適用設計の重要性が高まっている。
また、SlackbotやHeadless 360のようにUIに依存しない形で業務を遂行するスタイルや、MuleSoftを通じた外部連携の拡大により、業務は特定のシステムに閉じたものではなくなりつつある。さらに、AIが意思決定を担う前提として、データの品質や構造の重要性も一層高まっている。
これらを踏まえると、AI活用の成否は個別のツール導入にあるのではなく、業務・データ・システム全体をどのように設計するかにかかっている。
3. JSOLの取り組み・立ち位置
JSOLは本イベントにおいて、単なる参加者ではなく、さまざまな形でエコシステムに関与している。セッションスポンサーとして自社の取り組みや知見を発信するとともに、会場には若手からベテランまで10名以上のメンバーが参加し、現地での情報収集やネットワーキングを実施した。
JSOLセッション会場の様子
また、JSOLでは自社を「カスタマーゼロ」と位置づけ、Agentforceなどの最新技術を自ら活用し、その知見をお客様提案に還元している。これにより、単なるトレンド紹介にとどまらず、実業務への適用を見据えた支援を実現している。
さらにコミュニティ活動においても、認定資格の最高峰とされる認定テクニカルアーキテクト(CTA)を取得している飯田 博記がコミュニティリーダーとして参画し、国内外の技術動向の発信・共有に貢献している。
飯田による情報発信の様子
▼登壇セッション
2-TB1-WT Beyond the Journey to CTA 〜 合格の先にあるアーキテクトのキャリアと可能性
2-TB10-WT AIプロジェクトを成功に導く、Agentforce アーキテクチャのポイント〜 CTA が語る成功のための判断軸
これらの取り組みを通じて、JSOLはグローバルで提示された技術動向を早期に把握し、日本市場に展開される段階から実務レベルで捉え直すことで、お客様への価値提供につなげている。
まとめ
本イベントを通じて、AI活用は単なるツール導入ではなく、業務・データ・システム全体構造の見直しを前提とした段階に入っていることが示された。特に、AIを実業務に適用するためには、「業務をどのように分解し、データとして扱える形に設計するか」が重要となる。
こうした業務構造設計の考え方については、本イベントでも複数の事例を通じて示唆されているが、具体的な進め方やポイントについては、別記事「AI導入の成果を出すために — 3社事例に学ぶ業務構造設計の重要性」にて整理しているため、あわせて参照いただきたい。
今後も、9月のDreamforceや11月のAWTTといったイベントを通じて、AI活用の進展はさらに加速していくと考えられる。
JSOLとしてもこれらの動向を継続的に捉えながら、実業務への適用を見据えた知見を蓄積し、お客様への価値提供につなげていく。
● Agentforce World Tour Tokyo 2026— 製造業Salesforce活用の次の一手。
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