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ホーム > Salesforce導入・活用ノウハウ > Salesforceのオブジェクトとは? 初心者向けに基本から分かりやすく解説

導入・構築製品・機能紹介

2026年07月08日

Salesforceのオブジェクトとは?
初心者向けに基本から分かりやすく解説

Salesforceの「オブジェクト」とは何か、基本から分かりやすく解説します。
標準オブジェクトとカスタムオブジェクトを中心とした代表的な種類や具体例、カスタムオブジェクトの作成手順、オブジェクト同士の関係まで、初心者の方がつまずきやすいポイントを図解で丁寧に説明します。

  • 著者情報

    五十嵐 翔平

    JSOL エンタープライズ&ソーシャルビジネス統括本部 ビジネスデザイン&マーケティング部
    BtoBのお客様向けシステムプロジェクトマネージャー経験から新規サービス企画・立ち上げを実施。
    現在はJSOLソリューションに関するマーケティング推進に従事。

Salesforceを使い始めたばかりの方が最初につまずきやすい専門用語の一つに「オブジェクト」があります。
上司から「取引先オブジェクトを更新して」と指示されても、具体的に何をすれば良いのか戸惑ってしまうかもしれません。
この記事では、Salesforceの根幹をなす「オブジェクト」の概念について、初心者の方にも分かりやすく、図や具体例を交えながら解説していきます。

Salesforceのオブジェクトとは?基本を理解しよう

Salesforceにおけるデータ管理の基礎となるのが「オブジェクト」です。オブジェクトの概念を正しく理解することが、Salesforce活用の第一歩となります。まずは、オブジェクトがどのようなもので、何で構成されているのかを見ていきましょう。

オブジェクトはデータを格納する「箱」

Salesforceのオブジェクトとは、顧客情報や商談情報といった、さまざまなデータを格納しておくための「箱」のようなものです。データベースの知識がある方にとっては「テーブル」、Excelに詳しい方にとっては「シート」と考えるとイメージしやすいかもしれません。例えば、「取引先」というオブジェクト(箱)には、取引先企業の会社名、住所、電話番号といったデータが格納されます。このように、データを種類ごとに整理して管理するための基盤がオブジェクトです。

Excelでのイメージ Salesforce用語 説明
ファイル Salesforce データが格納されているシステム全体
シート オブジェクト データの種類ごとの集まり(例:取引先)
行 レコード 個別のデータ1件分(例:A社の情報)
列 項目 データの属性(例:会社名、住所)

オブジェクトを構成する「レコード」と「項目」

オブジェクトという「箱」の中身は、「レコード」と「項目」という2つの要素で構成されています。「項目」とは、Excelの「列」に相当し、どのような種類のデータを入力するかの定義です。「取引先」オブジェクトであれば、「会社名」「住所」「電話番号」などが項目にあたります。一方、「レコード」とは、Excelの「行」に相当し、それぞれの項目に入力されたデータ1件分のことです。例えば、「A株式会社、東京都千代田区...、03-1234-5678」という一連の情報が1つのレコードとなります。

Salesforceオブジェクトの2つの種類を解説

Salesforceには、標準オブジェクトやカスタムオブジェクトのほか、外部オブジェクト、プラットフォームイベント、Big Objectsなど複数のオブジェクト種別があります。
本記事では、一般的な業務で利用する機会が多く、初心者が最初に理解しておきたい「標準オブジェクト」と「カスタムオブジェクト」の2種類を中心に解説します。

最初から用意されている「標準オブジェクト」

標準オブジェクトとは、Salesforceにあらかじめ用意されているオブジェクトのことです。「取引先」「商談」「リード」など、多くの企業で共通して利用される基本的なオブジェクトが揃っています。利用できる標準オブジェクトや機能は、契約している製品やエディション、ユーザー権限などによって異なる場合があります。標準オブジェクト自体は削除できませんが、自社の業務に合わせてカスタム項目を追加するなどのカスタマイズは可能です。

オブジェクト種別 特徴 例
標準オブジェクト Salesforceにあらかじめ用意されている 取引先、商談、リード、ケースなど
カスタムオブジェクト 必要な権限を持つユーザーが独自に作成できる 物件、セミナー、契約など

独自に作成できる「カスタムオブジェクト」

カスタムオブジェクトとは、標準オブジェクトだけでは管理しきれない、企業独自の情報を管理するために作成するオブジェクトです。例えば、不動産会社であれば「物件」オブジェクト、人材教育会社であれば「講師」や「カリキュラム」といったオブジェクトを作成し、業務に特化したデータ管理を実現できます。作成や設定には所定の管理権限が必要で、作成可能数などは契約内容によって異なります。自社のビジネスに合わせてデータ管理の仕組みを拡張できる点は、Salesforceの大きな特長です。

営業・顧客対応でよく使う代表的な標準オブジェクト一覧

Salesforceには多くの標準オブジェクトがありますが、ここでは営業活動や顧客対応でよく使われる代表的なものを5つ紹介します。これらのオブジェクトがどのように連携して使われるのかを理解することで、Salesforceで顧客情報を管理するイメージが湧きやすくなります。

オブジェクト名 主な管理情報
リード 見込み客の情報
取引先 企業・組織などの情報(個人取引先を利用する場合は個人顧客も含む)
取引先責任者 取引先企業の担当者情報
商談 案件ごとの進捗状況、金額、完了予定日など
ケース 顧客からの問い合わせ情報

見込み客を管理する「リード」

「リード」は、展示会やWebサイトからの問い合わせなどで獲得した、まだ取引先や取引先責任者として登録していない見込み客の情報を管理するオブジェクトです。氏名や会社名、連絡先といった基本情報を格納し、今後のアプローチ対象として活用します。有望な見込み客と判断した場合はリードを変換し、取引先と取引先責任者を新規作成するか、既存のレコードに関連付けます。商談は必要に応じて同時に作成できます。なお、個人取引先を利用している組織では、変換先や処理内容が異なる場合があります。

顧客企業を管理する「取引先」

「取引先」は、自社と関係のある企業や組織の情報を管理するオブジェクトです。既存顧客だけでなく、商談中の見込み客やパートナー企業なども管理できます。会社名、住所、業種、従業員数といった企業に関する情報を一元管理します。なお、個人取引先を有効にしている組織では、企業や組織だけでなく個人顧客も取引先として管理できます。

担当者情報を管理する「取引先責任者」

「取引先責任者」は、「取引先」オブジェクトで管理している企業や組織に所属する担当者個人の情報を管理するオブジェクトです。氏名、部署、役職、メールアドレス、電話番号などの情報を格納します。一つの取引先に複数の取引先責任者を関連付け、活動履歴なども併せて記録することで、キーパーソンや過去のやり取りを把握しやすくなります。

案件情報を管理する「商談」

「商談」は、具体的な案件の進捗状況を管理するオブジェクトです。関連する取引先、商談フェーズ、金額、完了予定日、確度などを記録し、営業担当者の案件管理やマネージャーの売上予測に活用します。必要に応じて、商談に関係する担当者を「商談取引先責任者の役割」、提案する製品を「商談商品」として関連付けることもできます。

問い合わせを管理する「ケース」

「ケース」は、顧客からの問い合わせや要望、クレームなどを管理するためのオブジェクトです。主にカスタマーサポート部門で利用され、問い合わせ内容、対応状況、担当者、解決までの経緯などを記録します。これにより、対応漏れを防ぎ、組織全体で顧客サポートの品質向上を図れます。

カスタムオブジェクトの作成と編集の手順を紹介

ここでは、実際にカスタムオブジェクトを作成し、編集する基本的な手順を解説します。今回は例として、不動産会社が利用する「物件」オブジェクトを作成する流れを見ていきましょう。なお、カスタムオブジェクトの作成には、必要な管理権限が付与されている必要があります。画面の表示や選択できる項目は、契約内容や権限によって異なる場合があります。

手順 操作内容
1.設定へ移動 画面右上の歯車アイコンから「設定」をクリック
2.オブジェクトマネージャーを開く 上部の[オブジェクトマネージャー]を選択
3.新規作成 右上の「作成」から「カスタムオブジェクト」を選択
4.情報入力 表示ラベル、オブジェクト名、レコード名などを入力し保存
5.編集・利用設定 基本情報、項目、権限、タブなどを設定

オブジェクトマネージャーを開く

まず、Salesforceの画面右上にある歯車アイコンをクリックし、「設定」を選択します。次に、設定画面上部の「オブジェクトマネージャー」タブをクリックします。オブジェクトマネージャーでは、標準オブジェクトやカスタムオブジェクトの項目、ページレイアウト、リレーションなどを管理できます。

新規カスタムオブジェクトを作成する

オブジェクトマネージャーの画面右上に表示される「作成」ボタンをクリックし、ドロップダウンメニューから「カスタムオブジェクト」を選択します。新規カスタムオブジェクトの作成画面で、「表示ラベル」(例:物件)、「表示ラベル(複数形)」(例:物件)、「オブジェクト名」(例:Property)などを入力します。「レコード名」には、各レコードを識別するための名前(例:物件名)を入力し、テキストまたは自動採番からデータ型を選択します。最後に「保存」をクリックすると、カスタムオブジェクトの基本的な枠組みが作成されます。実際に業務で利用するには、必要に応じてカスタム項目、カスタムタブ、権限セットやプロファイルによるアクセス権、アプリのナビゲーションなども設定します。

作成したオブジェクトを編集する

作成したオブジェクトの基本情報を変更したい場合は、オブジェクトマネージャーの一覧から対象のオブジェクトを開き、「詳細」画面の「編集」をクリックします。表示ラベルや説明などを変更して保存します。項目を追加・変更する場合は「項目とリレーション」、画面レイアウトを変更する場合は「ページレイアウト」など、目的に応じたメニューから設定します。

オブジェクト同士を関連付ける「リレーション」とは?

Salesforceでは、リレーション項目を使って異なるオブジェクトのレコード同士を関連付けることができます。例えば、商談を取引先に関連付けることで、どの会社に関する案件なのかを管理できます。リレーションには複数の種類がありますが、ここでは代表的な「主従関係」と「参照関係」を紹介します。

リレーション種別 関係性 特徴
主従関係 親と子の強い結びつき 主を削除すると従も削除され、所有権や共有も主の影響を受ける
参照関係 緩やかな結びつき 削除時の動作は参照項目の設定やオブジェクトの種類によって異なる

親子関係でデータを連携する「主従関係」

主従関係は、片方が主、もう片方が従となる、オブジェクト間の強い結びつきです。例えば、経費精算の申請を主、その明細を従として管理する関係が考えられます。従レコードは主レコードに依存し、主レコードが削除されると、関連する従レコードも削除されます。また、従レコードの所有権や共有設定は主レコードの影響を受け、主側では従レコードを集計する積み上げ集計項目を利用できます。関連性が強いため、業務上の依存関係を確認して設計することが重要です。

オブジェクト同士を緩やかに繋ぐ「参照関係」

参照関係は、あるオブジェクトのレコードから別のオブジェクトのレコードを参照するための関係です。主従関係と比べて、関連するレコードをそれぞれ独立して管理しやすく、所有権や共有設定も原則として別々に扱われます。ただし、参照先のレコードを削除した場合の動作は、参照項目の設定やオブジェクトの種類によって異なります。参照項目を空にする、参照されているレコードの削除を禁止する、一定の条件下で関連レコードも削除するといった動作が設定される場合があるため、「参照関係なら削除の影響がない」と一律には判断できません。

まとめ

本記事では、Salesforceの「オブジェクト」について、その基本的な概念から代表的な種類、作成方法、リレーションまでを解説しました。オブジェクトはSalesforceでデータを種類ごとに管理するための仕組みであり、レコードと項目によってデータを整理します。まずは代表的な標準オブジェクトの役割を理解し、標準機能で要件を満たせない場合に、必要な権限や運用方法を確認したうえでカスタムオブジェクトの利用を検討しましょう。
標準・カスタムオブジェクトの使い分けやデータモデルの設計は、システムの拡張性を左右します。

JSOLなら、豊富な知見をもとに貴社の業務プロセスに合わせた最適な構成をご提案可能です。
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